平成30年度 岩崎さんインタビュー

都立産業技術高専 学生インタビュー:機械システム工学コース 岩崎さん

機械システム工学コース
岩崎さん
代議員(学級委員)
東京都出身

岩崎さんが産技高専に入るまでのキャリアについて教えてください

今、自分は25歳で、一回普通高校に入学して卒業、そのあと理学療法士の資格が取れる専門学校に通っていました。ただ、その専門学校は1年でやめて、その次の1年で産技高専を受検し、結局21歳になるときに入学しました。

 

専門学校を退学した理由を教えてください

普通高校にいる間に、将来の目標みたいなものが見えなくて、ただ単に毎日を過ごしていました。進路を決める段階になって、どうしようかなと思っていたら、母に専門学校を進められたので、なんとなく進学したんです。実際に通いだしてもあまり勉強が楽しくなくて、通っている意味がないなと思って退学しました。

退学後に、産技高専へ入学しようと思った理由を教えてください

15歳のときに、実は高専へ進学することも検討していたので、高専自体についてはよく知っていました。ただ、当時は5年間も一つのことを勉強できるのかなという不安と、やっぱり普通高校に行って、大学へ進んだほうがいいだろうと思ったので、普通高校へ進学しました。
専門学校を退学したときに、結局興味が持てないことには身が入らないし、しっかりと自分がやりたいことができるところに行こうと考えるようになりました。今後のことを話し合う親族会議の際に、弟が産技高専に在籍していて実際の高専の感じを聞くことができ、過去に検討したこともあったし、ここならやりたいことができそうだなと考えたので受検しました。

入学して周囲とのギャップはありませんでしたか

入学する前は、周りと5つも歳が違うし、大人しい人が多いイメージだったので、話が合うか心配していましたが、実際は年齢を伝えても、敬語も使わずフランクに接してくれるし、一緒に旅行に行くくらい仲良くなれました。
逆に、弟が4年生で先輩だったんですが、弟の同級生が私に敬語を使うという面白いことになっていました。笑

入学したら何をしたいと思っていましたか

都立産業技術高専 学生インタビュー:機械システム工学コース 岩崎さんさすがに歳も歳で、成績が悪いのは恥ずかしいので、専門分野を中心に勉強したいと思っていました。学校外では、バイクを購入し田舎ツーリングに行きたいと思っていました。

通っていた普通高校と比べて違いを感じましたか

比較すると産技高専はだいぶ自由だと思います。普通高校はとにかく校則が厳しかったです。髪の毛が耳に掛かっていると、すぐ指導室に呼ばれたりしました。逆にそういうことで一度も産技高専では怒られたことがないので、それが一番大きな違いかもしれません。

今までの学校生活で一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください

本科4年の時に行った京都・大阪への研修旅行が楽しかったですね。
予算を与えられて行先から現地ですることまで、自分たちで自由にプランを組み立てることができたので楽しかったです。普通高校のときの修学旅行では、内容も決められたものだったので、いい経験になりました。

逆に一番辛かったこと、悔しかったことを教えてください

レポートが辛かったです。普通高校にいたときは、レポート書いたこともなかったので、量は多いし、こんなに文字書くことはもう二度とないなと思いました。笑

2年次でのコース選択は迷いましたか

都立産業技術高専 学生インタビュー:機械システム工学コース 岩崎さん15歳のときに高専進学を検討していたときも乗り物に関われることを学びたいなと思っていたし、昔からバイクや車、電車などの乗り物が好きで機械に興味があったので、迷いませんでした。あとは機械システム工学コースの先生たちとも気が合ったのも大きな理由です。
機械システム工学コースは、旋盤とかフライス盤とかで物を加工するので、THEものづくりというものを一番感じられるところだと思います。雰囲気が自分にも合っていて、結果よかったです。

今の研究内容について教えてください

振り子運動を利用して、二つの鋼球を衝突させ、反発係数を算出して、それをもとに衝突特性を考察しています。これも変な話ですが、弟がやっていた研究を引き継いだ形になりました。笑

卒業後の進路に就職を選んだ理由は何ですか

早く親から自立して、地に足をつけたかったからです。もう25歳ですし、専門学校をやめて高専にきた時点でいろいろと迷惑をかけちゃったので、結果、鉄道関係に決まって、よかったって喜んでくれています。
就職先では、最初は新幹線のメンテナンスを通じて基礎的なことを学び、将来的にはリニアの設計開発の方向に進んでいけたらと思っています。

産技高専を志望する方へのメッセージ

やりたいことが見つかったら、いつからでも遅くないと思うので、挑戦してほしいと思います。
私は、人とは違う経歴で、それが不利になるかなと思っていましたが、実際に企業の面接試験を受けた際にも、20歳で自分がやりたいことをやるために15歳ばかりの環境へ飛び込んだ勇気を評価してもらえたり、中学校卒業後に結局3つの学校に通ったことになったので、それに興味を持ってもらえたりもしたので、自分が考えていたよりも世間は柔軟で、やりたいことをやったほうがいいんじゃないかなと思うようになりました。
少しのことで諦めることなく、日本のものづくりを支えていくエンジニアの卵として日々勉学に励んでいってほしいと思います。


▲Top