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都立高専コラム

高等専門学校と高校はどっちが良い?違いや選び方のポイントは?

「高等専門学校と高校、名前は似ているけれどどんな違いがある?」
「選び方のポイントが知りたい」

中学3年生の進路選択は、将来を左右する大きな決断です。特に技術者やエンジニアを目指す場合、高等専門学校と高校のどちらを選ぶべきか悩んでいる人も多いでしょう。

この記事では、東京都立産業技術高等専門学校(都立産技高専)を例に、以下の内容について解説します。

  • 高等専門学校と高校の具体的な違い
  • それぞれの進路や就職先の特徴
  • 自分に合った選択をするための判断ポイント

高等専門学校と高校の違いを明確に理解することは、自分の将来像に合った進路選択につながります。それぞれの特徴を把握したうえで、後悔のない進路決定をしていきましょう。

なお、東京都立産業技術高等専門学校は、5年間の一貫した教育によりエンジニアを目指せる8つのコースを用意しています。情報通信や航空工学について学んだり、AIを活用したり、ロボットの製作を行ったりと、自分が興味のある分野にあわせて専門的な知識を得ることができるのが魅力です。詳しくは、以下のサイトをご確認ください。

>>東京都立産業技術高等専門学校のホームページはこちら

高等専門学校とは

高等専門学校は、中学卒業後に進む専門性の高い高等教育機関です。専門科目と一般科目を組み合わせた5年一貫教育を通じ、実践的な知識や技術を身につけられるのが大きな特徴です。

高等専門学校と高校との違い

高等専門学校と高校には、教育システムの根本から異なる点が多数あります。進路選択にあたって、これらの違いを正確に理解しておきましょう。

教育機関の分類

高等専門学校は大学と同じ「高等教育機関」に分類されます。文部科学省の定める教育制度において、大学や短期大学と同様の位置づけです。深く専門的な学問や技術を教授する高度な教育機関として認められています。

一方、高校は中学校の延長である「中等教育機関」に分類されます。義務教育である中学校の次の段階として、基礎的な教養と学力を身につける場所です。

この分類の違いは、学ぶ内容の専門性や深さに直結します。高等教育機関である高等専門学校では、大学とほぼ同程度の知識、技術を学ぶため、より高度で実践的な知識を習得することが可能です。

修業年数

高等専門学校は5年間(商船学科は5年半)の一貫教育が基本です。中学卒業後すぐに入学し、15歳から20歳までの5年間をかけて専門教育を受けます。

高校は3年間で卒業し、その後の進路は大学進学、専門学校進学、就職などさまざまです。

このうち大学進学を選んだ場合は、高校3年間に加えて大学で4年間学ぶため、合計7年間が教育期間となります。

高等専門学校の5年間と、高校3年間+大学4年間を比較すると、高等専門学校のほうが2年間短く専門教育を修了できます。早期に社会で活躍したい人にとっては、時間的なメリットにもなるでしょう。

学習内容

高等専門学校では、技術・工学系の専門科目を深く学びます。1年次から一般科目に加えて専門科目が始まり、学年が上がるにつれて専門性が高まっていきます。実験や実習の時間が多く、理論だけでなく実践的なスキルを身につけられる点が特徴です。

カリキュラムの多くが専門科目で構成されており、機械工学、電気電子工学、情報工学などの分野を徹底的に学びます。5年次には卒業研究に取り組み、企業や大学と連携した実践的なプロジェクトに参加する機会も少なくありません。

高校は、国語、数学、地理歴史、理科、外国語などの一般科目を中心に学習します。幅広い教養と基礎学力を身につけることを目的としており、特定の専門分野に偏らないバランスの取れた教育を受けられる点が特徴です。

将来の進路がまだ明確でない場合や、大学に入ってから専門分野を決めていきたいといった場合には、高校の幅広い学習内容が適しています。逆に、エンジニアや技術者になりたいという明確な目標がある場合は、高等専門学校の専門的なカリキュラムが効率的でしょう。

卒業後の資格

高等専門学校を卒業すると「準学士」と称することができるほか、大学の3年次への編入学資格が得られます。

高校の場合、卒業後は「大学入学資格」を得ることができます。一方で「準学士」のような称号は付与されません。

高等専門学校の進路・就職先

高等専門学校卒業生の進路は、就職と進学の大きく2つに分かれます。

就職を選択する場合、初任給は大学卒業者と同等の待遇を受けられることもあります。技術職として採用されることが多く、全体の半分近くは製造業で、情報通信、建設、電気、ガスなどの業種が続きます。かつてはものづくり人材の印象が強かったところですが、近年はあらゆる業界でデジタル人材の確保が急務となっており、金融機関でも新たに始まっている例もあります。

都立産技高専の場合、一人あたり9.1社(令和6年度卒業生)の求人があるなど豊富な選択肢が魅力です。専門的な知識と実践的なスキルを身につけた人材として、多くの企業から高い評価を受けています。

進学を選択する場合は、大学の3年次への編入学が主な進路です。高等専門学校での5年間の専門教育を基礎として、さらに高度な研究や学問を追求できます。都立産技高専の令和5、6年度の編入学先としては東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、東京都立大学などの国公立大学や国立技術科学大学である長岡技術科学大学や豊橋技術科学大学など、自身の志によって様々な大学への編入学も可能です。

また、高等専門学校の専攻科(2年間)に進学する道もあります。専攻科修了後は大学院への進学も選択でき、研究者やより高度な技術者を目指すことが可能です。

高等専門学校生の就職率や具体的な就職先については、「高等専門学校生(高専生)の就職率は高いって本当?卒業後の進路について」の記事で詳しく紹介しています。そちらも参考にしてください。

高等専門学校と高校の選び方のポイント

こちらでは、高等専門学校と高校のどちらを選ぶべきか、判断するための具体的なポイントを解説します。自分の将来像や適性と照らし合わせながら、最適な選択をしていきましょう。

深く学びたい分野で選ぶ

高等専門学校は、専門性の高いカリキュラムが特徴です。機械工学、電気電子工学、情報工学など、特定の分野を深く学びたい場合に適しています。

15歳の段階で「この分野を学びたい」「将来技術者になりたい」という明確な意思がある人には、高等専門学校はとても良い選択肢でしょう。同じ興味関心を持つ仲間が周りに大勢いるため、モチベーションを保ちながら勉強ができることも魅力の一つです。

一方、高校では、国語や数学などの一般教育を中心に幅広い教養を学びます。まだ将来の進路が明確でない、文系・理系の選択を高校に入ってから行いたいといった場合には、高校が適しているでしょう。

自分が何をしたいか、将来どうなりたいかを考えたうえで、進路を決めることが大切です。

カリキュラムで選ぶ

高等専門学校のカリキュラムは、実習や実験が豊富です。授業時間の多くが実習に充てられており、理論だけでなく実践的なスキルを身につけられます。

実際に機械を動かす、回路を組み立てる、プログラムを書いて動作させるといった体験を通じて、技術者としての基礎力が養われる点が特徴です。

一方、高校は、中学校教育の基礎の上に、国語・数学・英語などの教科を中心とした授業を通じて、幅広い教養を身につけるカリキュラムが組まれています。
教室での講義形式の学習を軸に、知識を段階的に理解しながら、思考力や判断力、表現力を養っていく点が特徴です。
また、大学進学や就職など様々な進路を見据え、普通教育や専門教育を通じて、社会で生きていくために必要となる基礎的な学力や知識・技能の習得を目指しています。

高等専門学校のカリキュラムはホームページなどに詳しく載っているため、まずはいろいろな学校を調べてみてください。

都立産技高専のカリキュラムは、以下のサイトに載っています。

>>東京都立産業技術高等専門学校のホームページはこちら

進路で選ぶ

高等専門学校は、卒業生の進路状況の公表が義務付けられていることから、多くの学校ではホームページに就職率・進学率や進路先情報等を掲載しています。どのような企業に就職しているのか、どの大学に編入しているのかを確認することで、自分の将来をイメージしやすくなるでしょう。自分が目指す企業や大学への実績があれば、その学校を選ぶ大きな理由になります。

高校の場合は、大学への進学実績が公開されているケースが多く見られます。進学を視野に入れている場合、どの大学にどれだけの生徒が合格しているかを見ることで、学校の進学指導の質等を判断できます。

特に難関大学への進学を目指す場合は、進学実績の高い高校を選ぶことで、受験に向けた手厚いサポートを受けられるでしょう。

学費も確認する

高校の場合、授業料は国の高校無償化(高等学校等就学支援金制度)により実質無料ですが、私立高校の場合は授業料以外で年間40万円以上の学費がかかる場合もあります。その後の大学進学を考えると、さらに学費が必要です。

都立産技高専の場合は、授業料を年額234,600円と定めています。就学支援金制度(1~3年生)、修学支援新制度(4年生・5年生、専攻科生)、東京都が実施している給付型奨学金などの授業料免除制度が整っており、家庭の経済状況に応じた支援を受けられます。

経済的な負担を軽減しながら専門教育を受けられる点は、高等専門学校を選ぶ大きなメリットでしょう。

トータルでの教育費を考慮したうえで、家族と相談しながら進路を決めることをおすすめします。

技術者教育の中核的な役割を担う教育機関、東京都立産業技術高等専門学校

高等専門学校と高校は、教育機関としての分類、修業年数、学習内容、卒業後の進路など、あらゆる面で異なります。

高等専門学校は、15歳から専門教育を受け、20歳で準学士の称号を得て社会に出ることができる道です。技術者やエンジニアとしてのキャリアが明確で、実践的なスキルを早期に身につけたい人に適しています。

高校では、大学に進学し専門分野を選ぶ道と、社会で生きていくために必要となる力を身につけて就職する道があります。将来の選択肢を広げたい人、高校生活を通じて自分の適性を見極めたい人に向いています。

高等専門学校と高校は、どちらが優れているというわけではありません。自分の将来像、学びたい内容、経済状況、そして何よりも「どういう道を歩みたいか」という価値観に基づいて選択することがよいでしょう。

都立産技高専は、東京都で唯一の公立高等専門学校です。品川キャンパスと荒川キャンパスの2つのキャンパスがあり、それぞれ異なる専門分野の学科が設置されています。

都立産技高専の最大の特徴は、実践的なものづくり教育を重視している点です。1年次から実習や実験が豊富に組み込まれており、理論と実践の学びをバランスよく得ることができます。

ものづくりを学びたい人は、都立産技高専を選択肢の一つとしてご検討ください。

>>東京都立産業技術高等専門学校のホームページはこちら

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