MENU

MENU

都立高専コラム

陸上特殊無線技士とは?資格内容や取得の仕方やできること

「陸上特殊無線技士ってどんな資格?」
「どうやって取ればいい?」
「この資格を取ったら、将来どんな仕事に就けるの?」
などの疑問はありませんか?

陸上特殊無線技士は、携帯電話基地局や防災行政無線など、私たちの生活を支える無線通信設備を扱うために必要な国家資格です。この資格を取得すれば携帯電話会社や放送局、ドローン事業など幅広い分野で就職の選択肢が広がります。

この記事では陸上特殊無線技士について、以下の内容を解説します。

  • 陸上特殊無線技士の資格内容と種類
  • 資格取得後にできる仕事内容
  • 陸上特殊無線技士の魅力や将来性

陸上特殊無線技士の具体的な業務内容をはじめ、資格の取得方法や将来のキャリアパスまでを理解することで、自分に合った進路選択ができるかもしれません。将来のキャリアを考える際の参考として、ぜひ最後までご覧ください。

なお、東京都立産業技術高等専門学校では所定の科目を履修し単位取得すれば、第二級陸上特殊無線技士の資格の国家試験が免除されて卒業時に試験を受けることなく資格を取得することができます。興味がある方は、以下のサイトをご確認ください。

>>東京都立産業技術高等専門学校の情報通信工学コースを確認する

陸上特殊無線技士とは

陸上特殊無線技士は、公益財団法人日本無線協会が試験を実施する、陸上の無線設備を操作するために必要な国家資格です。電波法に基づいて総務省が認定しており、携帯電話基地局・放送局・防災行政無線など、私たちの日常生活に欠かせない通信インフラの運用に携わります。

資格は操作できる無線設備の規模や出力によって、第一級・第二級・第三級の3つに分かれています。級によって扱える設備の範囲が異なるため、目指す職種や業務内容に応じて選択できます。

それぞれの級について、詳しく見ていきましょう。

第一級陸上特殊無線技士

第一級陸上特殊無線技士は、陸上特殊無線技士のなかで最上位の資格です。日本無線協会によると、以下の操作に携われます。

  • 電気通信業務用、公共業務用等の多重無線設備の固定局、基地局等の技術的操作
    ※30MHz以上の電波を使用する空中線電力500W以下のものに限る
  • 第二級及び第三級の陸上特殊無線技士の操作の範囲に属するものの操作

参考:日本無線協会|陸上無線従事者

多重無線設備や大規模な無線設備まで幅広く操作できるため、携帯電話会社の基地局や放送局など、多くの場所で需要があります。

総務省によると、2024年度の受験者数は4,957名で、合格率は36.3%です。最上位の資格ということもあり、合格には高い基準が設けられているため、出題される傾向を理解した対策が必要です。

第二級陸上特殊無線技士

第二級陸上特殊無線技士は、携帯電話基地局や防災行政無線など、実務で最も需要の高い設備を操作できる資格です。第一級と比べて操作範囲は限定されますが、通信業界で求められる業務の多くをカバーしています。

  • 電気通信業務用の多重無線設備のVSAT等小型の地球局の無線設備の技術的な操作
    ※空中線電力50W以下のもので外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないもの等に限定
  • 多重無線設備を除く固定局、基地局、陸上移動局等の無線設備の技術的な操作
    ※1,605kHz~4,000kHzの電波を使用する空中線電力10W以下のものに限る
  • 第三級陸上特殊無線技士の操作の範囲に属するものの操作

参考:日本無線協会|陸上無線従事者

携帯電話会社の保守業務や産業用ドローンの遠隔操作など、現場で実際に使われる設備の多くに対応可能です。2024年度の受験者数は5,265名で、合格率は83.4%です。合格には過去問題の反復演習を徹底し、出題パターンと正答を確実に定着させることが重要です。

第三級陸上特殊無線技士

第三級陸上特殊無線技士は入門レベルの資格で、以下の操作ができます。

  • 固定局、基地局、陸上移動局等の次の無線設備の技術的な操作
    ア)25,010kHz~960MHzの電波を使用する空中線電力50W以下のもの
    イ)1,215MHz以上の電波を使用する空中線電力100W以下のもの

参考:日本無線協会|陸上無線従事者

操作範囲は限られますが、タクシー無線や簡易的な業務用無線など、特定の業務では十分に活用できます。また、将来的に第二級や第一級へステップアップする際の基礎知識を学べる点も魅力です。

2024年度の受験者数は2,114名で、合格率は79.1%です。無線通信の基礎を学びたい方や、国家資格を取得して自信をつけたい方にとって、チャレンジしやすい資格といえるでしょう。

陸上特殊無線技士の資格を取るには

陸上特殊無線技士の資格を取得する方法は、主に2つあります。1つ目は国家試験に合格する方法、2つ目は認定校で所定の課程を修了して免除を受ける方法です。

第一級の国家試験は公益財団法人日本無線協会が実施しており、年に3回(2月・6月・10月)、全国の主要都市で開催されます。第二級・第三級に関してはCBT方式を用いており、全国の所定の場所にて通年で受験が可能です。

参考:日本無線協会|受験案内(CBT方式による試験)

受験資格に制限はなく、年齢・学歴を問わず受験できます。試験は無線工学と法規の2科目で構成され、以下の点数を取れば合格です。

配点 合格点
第一級 工学:120
法規:60
工学:75
法規:40
第二級 工学:60
法規:60
工学:40
法規:40
第三級 工学:60
法規:60
工学:40
法規:40

参考:日本無線協会|試験科目・合格基準等

認定校ルートでは、高等専門学校や専門学校などの総務省が認定した教育機関で所定の科目を履修し、単位を取得すれば国家試験が免除されます。

例えば東京都立産業技術高等専門学校の情報通信工学コースは、第二級陸上特殊無線技士の認定を受けています。在学中に必要な知識を体系的に学ぶことで、国家試験を免除することが可能です。

認定校で学ぶメリットは、資格試験への対応にとどまらず、現場で役立つ実践的な技術を身につけられる点にあります。充実した実習設備を活用した授業や、教員や先輩から直接指導を受けられる学習環境は、独学では得られない大きな強みと言えるでしょう。

なお、東京都立産業技術高等専門学校に興味がある方は、以下のサイトをご確認ください。

>>東京都立産業技術高等専門学校の情報通信工学コースを確認する

陸上特殊無線技士の仕事内容

陸上特殊無線技士の主な業務は、無線通信設備の保守・点検や監視を通じて、安定した通信を維持することです。

携帯電話基地局や警察・消防無線といった設置済みの無線設備が正常に動作するように、定期的に現場で点検を実施します。電波の出力状態や機器の誤動作の有無を確認し、測定データを記録して報告書を作成し、異常が見つかった場合は原因を特定して修理や調整を行います。

資格の級によっては、産業用ドローンの無線操縦(遠隔操作)といった無線機器の直接運用に携わるケースも少なくありません。農薬散布や測量、インフラ点検など、ドローンを活用した業務が拡大する中で、陸上特殊無線技士の需要は高まっています。

また、新しい基地局の設置工事に立ち会い、完成後の動作確認や電波測定を担当するのも重要な仕事です。通信エリアの拡大や5Gなど新技術の導入に伴い、こうした設置業務の機会も増えています。

通信インフラや無線システムの安全・安定な運用を支えているのが、陸上特殊無線技士の役割であり、私たちの日常生活を支える社会的意義の大きい職業といえます。

陸上特殊無線技士の魅力や将来性

陸上特殊無線技士は、専門性が高く将来性のある国家資格です。通信技術の進化とともに需要が拡大しており、長期的に安定したキャリアを築けます。

資格の魅力と将来性について、具体的に解説していきましょう。

電波の利用についての専門知識を得られる

陸上特殊無線技士の学習を通じて、電波の特性や無線通信の仕組みといった専門知識を体系的に身につけられます。周波数・出力・変調方式など、無線技術の基礎から実践的な内容まで幅広く学べるため、通信分野のスペシャリストとしての土台を築けます。

さらに、テレビやスマートフォンなど、普段何気なく利用している通信機器の裏側で、どのような技術が働いているのかを理解できるようになる点も、学ぶ楽しさの一つです。

また、電波法をはじめとする関連法規の知識も習得できます。無線設備の適切な運用には法律の理解が不可欠であり、コンプライアンス意識の高い技術者として評価されます。

就職に役立つ

特に陸上特殊無線技士は、就職市場でも評価されやすい国家資格です。携帯電話会社・放送局・電気通信工事会社・ドローン事業会社など、幅広い業界で求人があります。

求人票に「陸上特殊無線技士資格保持者優遇」と明記している企業も多く見られます。

就職に役立つ資格が欲しい方に、陸上特殊無線技士はおすすめです。

個人で事業を行えるようになる

陸上特殊無線技士の資格を持っていれば、無線設備の保守・点検業務を個人事業として請け負うことも可能です。企業に勤めるだけでなく、フリーランスや独立開業という選択肢も視野に入ります。

例えば、企業の業務用無線の定期点検を受注する、ドローン操縦と無線技術を組み合わせたサービスを提供するといった働き方ができます。専門技術を持つ技術者として、自分のペースで仕事を組み立てられる点は大きな魅力です。

新技術の登場により将来性は高い

5G通信の普及やドローン産業の成長など、無線通信技術を活用した新しいサービスが次々と登場しています。これらの技術を支えるインフラには、必ず無線設備の専門家が必要です。

特に5Gなどの通信技術の発達により、保守・点検業務の需要は今後さらに拡大すると予想されます。

さらに、災害時の通信確保という観点からも、陸上特殊無線技士の役割は重要性を増しています。地震や台風などの災害が発生した際、防災行政無線や緊急通信網を迅速に復旧させる技術者の需要は高まる一方です。

新技術の登場があるため、陸上特殊無線技士のキャリアは長期的に安定しているといえるでしょう。

陸上特殊無線技士に向いている人

機械や電子機器に興味がある人は、陸上特殊無線技士に向いています。無線設備は精密な電子機器で構成されており、その仕組みを理解して扱う好奇心が大切です。子どもの頃からラジオやパソコンの分解に興味があった、電子工作が好きだったという方には向いているでしょう。

加えて、専門的なスキルを身につけ、将来にわたって活躍するキャリアを築きたい人にとっても、陸上特殊無線技士は魅力的な選択肢です。専門技術を持つ技術者として、AIに代替されにくい仕事に就けます。

国家資格を取得して、専門技術者としてのキャリアを志すなら東京都立産業技術高等専門学校

東京都立産業技術高等専門学校の情報通信工学コースでは、無線通信の基礎から最新の通信技術まで、幅広い知識と技術を学べます。実習設備も充実しており、実際の無線機器を使った実践的な学習ができます。現場で即戦力となる技術者を育成するカリキュラムが組まれているため、卒業後に活躍できる力が身につくのが魅力です。

また、総務省から第二級陸上特殊無線技士に関する科目内容の確認(電波法第41条第2項第3号、無線従事者規則第31条)を受けており、所定の科目を履修して単位を取得すれば国家試験が免除され、卒業時に試験を受けることなく免許を取得できます。独学で受験するよりも、学校のカリキュラムに沿って学習を進めるため、着実に知識を身に着けながら資格取得が目指せます。

また、東京都立産業技術高等専門学校は、学校全体としての高い就職率も大きな特徴です。専門的な技術を身に着けた卒業生は企業から高く評価されており、過去には大手通信会社や放送局、メーカーなどへの就職実績があります。

「国家資格を取得して、専門技術者としてキャリアをスタートさせたい」と考えている方にとって、東京都立産業技術高等専門学校は理想的な学びの環境といえます。興味がある方は、ぜひ以下のサイトをご確認ください。

>>東京都立産業技術高等専門学校の情報通信工学コースを確認する