令和元年度 林さんインタビュー

あなたにとって産技高専とは?将来の道を切り開いてくれる 専門知識を学べるのはもちろん、学校が推奨してくれるインターシップ、企業の方が訪問してくれる環境、就職へ最も近い道を導いてくれる

5年 医療福祉工学コース 荒川キャンパス
林さん
バドミントン部、人力飛行機研究部

 

入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか

中学生の頃、数学が好きで親から理数系の進学先の候補として勧められたのがきっかけです。

 

産技高専に入学することを決めた理由は何ですか

体験入学※1に参加して医療福祉工学コースで人間工学を学べる三林洋介教授の研究室に入りたい!と思ったからです。普通高校の理数科への進学も考えましたが、やっぱり三林研究室に入りたいと思い、産技高専に決めました。

※1 体験入学・・・毎年、中学生を対象にものづくりの楽しさを体験してもらう「夏のものづくり体験講座」を開催しています。(詳細はこちら)

 

入学したら何をやりたいと思っていましたか

入学したらレポートや課題が大変なことはイメージできていたけれど、中学校でも続けていたバドミントンは産技高専に入学しても続けたいと思っていました。体験入学の時に、目線で人の動作を測る視線計測という方法を教えてもらい、とても面白いと思い、入学後はその研究をしたいと思っていました。

 

部活動の兼部と勉強の両立は大変でしたか

都立産業技術高専 学生インタビュー:医療福祉工学コース 林さん

入学前からバドミントン部には入部すると決めていたのですが、鳥人間コンテスト※2にも出てみたくて人力飛行機研究部にも所属し兼部していました。活動日はバドミントン部が週3日程度、人力飛行機研究部はほぼ毎日です。バドミントン部があるときは人力飛行機研究部をお休みさせていただいて、土曜日は2つの部活動のはしごをしていました。帰宅後の夜、勉強するようにしていました。テスト前は徹夜することもありましたが、中学校から運動部で体力には自信があったのでハードでしたが、スキマ時間を有効活用しながら両立していました。

※2 鳥人間コンテスト・・・読売テレビが主催する自作人力飛行機による飛行距離及び飛行時間を競う競技大会(出典:https://www.ytv.co.jp/birdman/about/

 

入学して、入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか

あまりギャップは感じなかったですね。やっぱり女子は少ないなと感じたけど、私のクラスは女子みんなで仲がよかったのであまり不安もありませんでした。
5年生になって、最近感じているのは、中学校や地元の友人は普通高校にいって4年制大学に進学している人が多いので、みんな大学以外にもバイトやサークルをしていてなかなか会えないのは少し寂しいですね。

 

女性で高専に入学することに不安はありませんでしたか

入学前に女子中学生相談会※3に参加していたので女子は少ないながらに楽しくやっているという先輩のお話もあり、女子が少ないことには特別抵抗はなかったです。女子ならではの悩みも事前に相談できたし、レポートや課題が大変で留年率が普通高校よりは少し高めと聞いていたので勉強面の不安はありましたが、女子の先輩から要領よくやるコツを教えていただけたので、産技高専を目指す女子には参加をおすすめします!

※3 女子中学生相談会(理系女子集まれ!)・・・学校説明会の中で、現役の本校女子学生が高専生活について気になること、聞いてみたいことなど女子中学生の相談に乗ってくれます。

 

校風はどんな感じか教えてください

自由。自由だからこそ自分で考えなきゃいけないし、自制の範囲も自分で決めなければいけないので難しいですね。自由を勘違いして羽を伸ばしすぎて勉強が疎かになっちゃうのは違うと思います。産技高専での生活がどんなものになるかは本当に自分次第です!!

 

高専生活で一番嬉しかったことは何ですか

都立産業技術高専 学生インタビュー:医療福祉工学コース 林さん

高専生活最後のバドミントンの大会で良い成績が残せたことです。強い相手に当たってしまったけれど、部員のみんながたくさん応援してくれていつもより練習の成果を発揮できたので本当に嬉しかったです。

 

高専生活で一番つらかったことは何ですか

バドミントン部の副部長をしていたのですが、自分の代で部員の意見が分かれてしまって、部長の意見と部員の意見を聞いて上手くまとめるのが大変でした。

 

医療福祉工学コースにはどのような特徴があると思いますか

「ものづくりにおいて人の役に立つ」ことをテーマに持っていると思います。幅広い分野で様々なことを学ぶので、やりたいことが決まっていない人は将来、どのジャンルの職にも就きやすいと思います。優しくて面倒見の良い先生が多いので至れり尽くせり感はありますね。笑 いろんなコースの良いとこ取りだと思います。

 

面白い授業やおすすめの授業はありますか

エンジニアリングデザインの授業が面白かったです。「高齢者に優しい街づくりや福祉環境」等のテーマについてグループで話し合い、貢献できる医療の技術を提案します。グループ同士でプレゼンして競ったりもします。ものづくりの基礎となるPDCAを学べるのでとても面白いです。

 

どんな研究をしていますか

企業との共同研究で医薬品パッケージの人間工学的開封性に関する研究をしています。力学的な実験を行い、包装開封時に人の指先にかかる圧力を計測したり、アンケート調査を行い、従来品と開発品の比較を数量化分析しています。普通の研究とは違って、企業への出張や、外に出向くことも多いので少し緊張しますが、普通の学校では経験できない貴重な経験をさせていただいています。

 

就職を進路として選んだ理由は何ですか

入学した理由の一つとして就職率がとても高いこともあったので、元々、卒業後は就職するつもりで入学しました。共同研究している企業から声をかけていただき就職が決まりました。共同研究に取り組む中で会社を訪問したり、社員の方とお話しているうちにこの会社に就職したいと思い、この企業に決めました。共同研究や就職活動も先生が手厚くサポートしながら導いてくださり、安心して取り組むことができました。

 

就職先でやりたいことは何ですか

実習等を通して実際に手を動かして学んできたことを活かしていきたいです。作業効率をより高めるために働きかける製造技術の分野で貢献していきたいです。

 

産技高専での生活で思い入れのあるものは何ですか

都立産業技術高専 学生インタビュー:医療福祉工学コース 林さん

2年生の時にGCP※4の活動でグループの成果物として作成したペンギンの老人見守りロボットです。私にとって初めての海外での活動でとても思い出深く、グループでの課外活動がとても楽しかったです。約1年間の活動を通してグループの団結力も深まり、みんなで一生懸命協力して作り上げたのがこのペンギンのロボットなので、とても思い入れがあります。

※4 GCP・・・グローバル・コミュニケーション・プログラムの略称。公立大学法人首都大学東京の2大学1高専(首都大学東京・産業技術大学院大学・産技高専)の学生がチームを組み、海外の同年代学生や国内外の企業等の協力を得て、グローバルビジネスに関する課題に取り組むプログラム(詳細はこちら

 

後輩や高専を志望する方へのメッセージをお願いします

男子が多いことに抵抗がなければ、女子が少ないことについては心配ないと思います。女子が少ないからこそのメリットもあります。先生に早く顔を覚えてもらえたり。笑
普通高校だと将来やりたいことが分からないから、とりあえず大学に行っておく、みたいな人が多いと思うけど、産技高専に入れば勉強していく中で自ずとやりたいことや就職先が絞れてきます。普通の大学生だと自力でインターンシップ先を探したり、就職活動もほとんど自力で頑張らなくてはならないけど、産技高専だと先生が本当に手厚くサポートしてくださるのでとても安心です。

 

あなたにとって「産技高専」とは?

「将来の道を切り開いてくれる」

専門知識が学べるのはもちろん、学校が推奨してくれるインターンシップがあったり、学校に企業の方が訪問してくれる環境があったり、就職のための最も近い道を導いてくれます。産技高専での生活は将来のチャンスがいろんなところに転がっています。


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