令和4年度学生インタビュー 澤原さん

あなたにとって産技高専とは?個性を大切にしてくれて専門知識がしっかり学べる場所

本科5年 機械システム工学コース
品川キャンパス
バレーボール部
澤原さん
 

産技高専を知ったきっかけは何でしたか。

住んでいる区で開催していた進路フェアで産技高専を知りました。その時は荒川キャンパスの先生にご対応いただいたのですが、それがきっかけで高専に興味を持ち始めました。

産技高専に入学することを決めた理由は何ですか。

 普通高校で普通の勉強をするより、高専で専門的な内容を学ぶ方が楽しそうだと思ったからです。小さいころから工作が好きで自由研究では電気回路を作ったりしていました。中学校でも技術が得意だったので、高専は私にぴったりだと思いました。

入学したら何をしたいと思っていましたか。

軽音部に入部してドラムかギターに挑戦したいと思っていましたが、結局、友人の誘いでバレーボール部に入部しました。また、理系科目が得意で好きだったので専門科目を学ぶのもとても楽しみでした。

入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか。

正直、入学前に産技高専での生活をあまりイメージできていなかったので大きなギャップはほとんどありませんでしたが、大きく歳の離れた先輩が同じ校舎で勉強しているのは少し違和感がありました。専攻科2年の先輩だと7つも歳が離れているし、廊下などですれ違った時に先輩方が難しい専門科目の内容について話しているのを聞いたときはすごいなあ、、、大人だなあ、、、自分もこんな感じになれるのかな、、、と憧れつつも少し不安になりました。

女性で高専に入学することに不安はありませんでしたか。

あまり入学後のことをイメージできていなかったというのもあり、私自身、不安はありませんでしたが、母は女子が少ないということで友達ができるか心配だったようです。私自身は元々男女関係なく仲良くできるタイプだったので心配はしていませんでしたが、入学後、友達と仲良くしている姿を見て母は安心していました。

どんな中学生でしたか。

小学生の頃からバレーボールをしていたので中学校の部活動でもバレーボール部に所属していました。クラスでは学級委員を担当するなど、前に立つことが多く、成績もそれなりに良かったと思います。中学校の途中からアニメに夢中になったので、高専にはアニメ好きが多いと聞いて嬉しかったです。

校風はどんな感じか教えてください。

一人ひとりの個性を潰さず、自由にのびのびさせてくれる学校だと感じています。学生同士もお互いに干渉しすぎることがないのでとても過ごしやすいですね。服装も自由なので入学当初は市販の制服を着たりしていましたが、次第に私服の学生が多くなってきたので何を着ていけばよいか迷った時期はありました。また、先生も博士号を取得されている方が多いので授業は専門的でとても面白いのですが、授業スタイルやテスト形式も先生によって様々なので慣れるまでは少し大変でした。

産技高専での生活を振り返って、一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください。

高専の数が少ないので部活動の大会も初めから関信越大会に出場できます。遠征になる年もあり、部員みんなで宿泊するので旅行気分で楽しかったです。

澤原さん

産技高専での生活を振り返って、一番辛かったこと、悔しかったことを教えてください。

眠気に耐えながらひたすらレポートを作成するのが辛かったです、、、。2年生ではコースに所属して初めてのレポートなのでどんな風に書けばよいか分からず赤字修正だらけで返ってきた苦い思い出があります。それに3年生になると実習内容も難しくなりました。今ではだいぶ慣れましたが、レポートを書くのも本当に大変でしたね。

2年次のコース選択は難しかったですか。
機械システム工学コースに決めた理由は何ですか。

時間はかかりましたが難しくはなかったです。1年次に全て分野の実習を経験してどの分野も楽しかったのでどのコースに行ってもいいなと感じていたのですが、特に機械加工の実習が一番楽しかったので機械システム工学コースを選びました。

機械加工の実習は怖くなかったですか。

確かに中学生の頃は危ない、汚いみたいなマイナスのイメージがあり、初めは乗り気ではなかったのですが、実際に機械を触ってみたら楽しかったので怖さはあまり感じませんでした。先生もしっかり見ていてくださるので心配ないです。

機械システム工学コースにはどのような特徴があると思いますか。

設計から加工まで機械工学についての基礎知識を幅広く学べるコースだと思います。学生の雰囲気もとても明るく、運動部に所属している学生が多いイメージです。乗り物好きの学生も多く、車やバイクが好きな学生は休みの日に友達同士でツーリングに出かけたりとフットワークの軽い学生が多いと思います。

機械システム工学コースに所属して良かったこと、悪かったことについて教えてください。

ものづくりについて一通り学ぶことができたのが良かったです。日常でも工業製品をたくさん使っているので、毎日のようにこれはこうやって作られてるのか!と新たな発見があるので楽しいですね。例えば橋の形を見て耐久性を高めるためにこの形になっているのかな?と考えたりすることもありました。また、丁寧で優しい先生が多かったのも良かったです。授業時間外にも分からないところを最後まで教えてくださったり、レポートの書き方も丁寧に指導くださいました。悪かったことは今後、改善されるとは思いますが、他コースに比べ、PCを使う場面が少なかったことです。コロナ禍でオンライン授業が始まり、PCを触る機会が増えたのですが慣れるまでは苦戦しました。

澤原さん

面白い授業やおすすめの授業などを教えてください。

私は座学よりも実際に手を動かす授業が好きだったので、実験実習や機械製図の授業が面白かったです。引張試験など硬いと思っていた金属が伸びていく様子を見ることができたり、自分で機械を動かして金属の形を変えられたり、普通の高校ではできないことをたくさん経験することができました。一般科目でも世界史や地理、微分積分を教えてくださった先生の授業が分かりやすくて楽しかったです。

どのような研究に取り組んでいるのですか。

ワイヤー放電加工機は、直径0.2mm以下のワイヤーと工作物との間に電圧を印加して生じる過渡アーク放電の高熱で金属を蒸発・溶融除去する加工機です。SiCは絶縁体ですが、導電性を持たせて単結晶にして半導体材料とした導電性SiCをワイヤー放電加工機でスライス加工します。その際に加工面に生じるマイクロクラックなどの欠陥の深さの観察をします。非常に高価な材料なのでいかに浅くしてスライス加工できるかを研究しています。

進学を進路として選んだ理由は何ですか。

高専時代は良くも悪くも機械に関する知識ばかり学んできたので、更に視野を広げるためにも他分野の専門知識を学びたいと考えたからです。

進学先でやりたいことは何ですか。

理系の大学に進学予定なので今まで学んでこなかった理系分野についてたくさん勉強したいと考えていますが、最終的には魚を美味しく食べるために冷凍機の冷凍技術に関する研究がしたいです。

なぜ冷凍技術に関する研究に興味を持ったのですか。

進学先の研究室見学をした際に冷凍技術の原理を教えていただき、機械システム工学コースで学んだ知識を活かせそうだったのと、魚の種類によって最適な温度が異なるなど、面白いと思う要素がたくさんあったからです。お話を聞きながら未知の領域の研究にワクワクしました。

高専生活で思い入れのあるグッズはありますか。

こま


体験入学の際に在学生スタッフとして中学生に教えた講座で製作したコマです。機械システム工学コースに4年間もいると簡単に作れてしまうのですが、これを小学生の知り合いにプレゼントしたらびっくりして喜んでくれたのがとても嬉しかったです。

後輩や高専を志望する方へのメッセージをお願いします。

入学前には様々な不安があると思いますが、たくさんの学校がある中で高専に少しでも興味があるということは、確実に高専向きな性格が備わっているのだと思うので、心配せずに高専への進学を選んでほしいと思います。将来、文系の大学に進学したい方には正直おすすめはできませんが、理系で就職・進学したい方にはこれ以上にないぴったりな学校だと思います。課題などで辛くなったら先生や友人、先輩に頼るのも大切です!私は産技高専を選んでよかったと思っていますし、後悔は全くありません!

あなたにとって産技高専とは?

「個性を大切にしてくれて専門知識がしっかり学べる場所」

不思議なくらいにオタク気質で自分の好きなことに熱心な学生が多い学校です。しかし、みんなのびのび楽しみながら勉強しているところが気に入っています。振り返ると、入学したばかりの頃の自分は何も知らなかったなあと今、実感していますが、5年間、先生方がしっかり指導くださるので見違えるほどの知識を身に付け、大きく成長できたと実感しています。

 


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