日本たばこ産業株式会社(JT)

日本たばこ産業株式会社(JT)
 

日本たばこ産業株式会社(JT)
伊藤さま

令和3年12月インタビュー

日本たばこ産業株式会社(以下JT)は世界第3位のたばこメーカーとして、日本をはじめ130以上の国と地域で、紙巻きたばこ製品や加熱式たばこ製品(PloomTech/PloomX)を製造・販売しており、国内/海外たばこ事業・医薬事業・食品事業の3事業を中心に、「JTグループならではの多様な価値をお客様に提供するグローバル成長企業」の実現を目指し、多角的な事業展開を進めています。
今回は、高専をご卒業後、JTにご入社された北関東工場 製造部総務チームの伊藤さん(ページ上部写真中央)に会社のことや学生に向けてのメッセージを伺いました。

 

JTについて教えてください。

JTは、世界第3位のたばこメーカーとして、日本をはじめ130以上の国と地域で、紙巻きたばこ製品や加熱式たばこ製品(PloomTech/PloomX)を製造・販売しており、日本国内の販売シェアは約60%、ロシア・イギリス・フランス・台湾等においては約20%後半台~40%台のシェアを有しています。今後は、世界第1位のたばこメーカーとなるべく、EU・アジア・新興国へも継続的な市場投入を行っていく方針です。
また、世間では「JT=たばこ」というイメージが強いかと思いますが、医薬事業や加工食品事業も展開しています。JTグループ各社と協力しながら、あらゆる商材を通じ、JTが大切している『ひとのときを想う』をお客様へお届けしたいと考えています。
 

伊藤さんのこれまでのキャリアと現在のお仕事について教えてください。

高専を卒業後、2015年にJTへ入社しました。
高専時代は物質工学科に所属し、生物工学や有機無機化学の研究を行っていました。先生からの推薦がきっかけではありますが、会社としての経営基盤が安定している点、ワークライフバランスや福利厚生に関する制度が充実しているため、女性であっても長く働けることができる点にJTの魅力を感じ、入社を決めました。
入社から2021年3月までの6年間は、製造工場のエンジニアとして、主にたばこ製造機械のメンテナンス・改善活動を担当していました。その後、総務チームへの異動希望が叶い、現在は人事給与、採用関係、安全衛生等、工場での事業運営の基礎・基盤となる様々な業務を担当しています。
 

なぜ総務チームでの業務に挑戦したいと思ったのですか。

エンジニアだけではなく、様々な部門の業務を経験することで今後のキャリアパスを広げることができると考えたからです。総務チームでの業務は、これまでのエンジニア業務とは全く異なり、自分一人の知識や能力だけでは解決することが難しい場面にも多く遭遇しますが、エンジニア時代に培った人脈を活かして日々、課題に取り組んでいます。入社当時は、ずっとエンジニアとしてキャリア積んでいくものと考えていましたが、こうして新たな部門に挑戦できたのも、社員の挑戦を応援してくれるJTの社風のおかげだと感じています。
 

本校の卒業生の活躍状況はいかがでしょうか。

産技高専の卒業生も数名、JTのたばこ工場においてメカニカルエンジニアとして活躍しています。高速でたばこを製造できる機械の操作、機械の電気トラブル時における対応や対策、品質測定機のモニタリングや改善等、幅広くマルチに対応するエンジニアとして日々、ご活躍いただいています。
 

入社後は具体的にどのような仕事をするのでしょうか。

入社後は、まず、たばこ工場等でエンジニア・スタッフ部門への配属を想定しています。
エンジニア部門では、以下3種類のエンジニア職として従事いただきます。

・テクニカルエンジニア職
 たばこ製造機械等の効率・品質の向上に関する企画立案をはじめ、新機械・設備の導入
等に関する各種プロジェクト活動を担当

 ・メカニカルエンジニア職
  たばこ製造機械の操作、機械の電気トラブル時における対応や対策、品質測定機のモニ
タリングや改善等を担当

 ・オペレーショナルエンジニア職
  たばこ製造機械の操作・運転、一部メンテナンス等を担当

スタッフ部門では、工場全体に関する運営方針・中期計画・製造計画・予算計画の策定や人事、原価管理をはじめ、製品製造の基盤となる品質管理や施設管理等に担当いただきます。

高速で製造可能なたばこの巻き品を製造する機械操作の様子
<高速で製造可能なたばこの巻き品を製造する機械操作の様子>

個装製品を製造する機械操作の様子
<個装製品を製造する機械操作の様子>
 

配属はどのように決められるのでしょうか。

内定通知後、正式配属前のタイミングで工場幹部との面談を行います。その中で、学生生活で経験したことの振り返りや勤務地・職務・今後のキャリアに関するご本人の希望、ご家庭事情等を確認させていただき、初期配属を決定します。
 

最終学歴や在学時の専攻内容によってキャリアパスは異なりますか。

高専卒の社員の方は、在学時の専攻内容に関わらず初期配属は工場エンジニア職が中心になります。エンジニアとしての経験を通じ、本人の希望や実務経験、さらには今後のキャリアパス等を考慮し、工場スタッフ職や本社、さらには国内外工場も含めた技術支援を担う組織(生産技術センター)へ配置となる可能性もあります。最終学歴に関係なく、幅広いフィールドを提供できることもJTの特徴です。
 

高専での経験は活かされますか。

高専での経験が活かされる場面は多くあります。例えば、機械工学の分野では、工具の名称や使い方を理解し、材料の材質の違いを把握していることにより、機械メンテナンスをスムーズに行うことができます。また、製図の授業により図面の読み方や書き方を習得されているので機械部品の製作時に分かりやすく図面を書くことができます。さらに、レポートや課題発表時に使用したエクセルやパワーポイント等のビジネス基礎スキルについても十分に活かされています。
高専時代の経験が業務に活かされる部分は多くありますが、やはり不安なこともあると思います。高専時代の専攻内容に関わらず、機械操作やメンテナンス、各種改善活動等においては先輩社員や訓練講師等による十分なレクチャーの下、従事いただきますので安心してください!
 

どのような人財を求めていますか。

たばこにを取り巻く環境は目まぐるしく変化しており、たばこ製品の多様化や先進技術の導入等が必要な時代です。今後、このような状況下でJTが勝ち抜いていくためには、好奇心や創造力、さらには探求心のある人財が必要だと考えています。また、先輩や同僚、他部署のメンバーと知恵を出し合いながら課題解決に取り組む場面が多いので、周囲と協力・協業することが好きな方もJTにはマッチしていると思います。
JTでは、最終学歴や学生時代の専攻内容に関係なく、新入社員全員に対して一から訓練や研修を実施していており、初期配属後は職務内容に応じた訓練や成長度に応じたフォローアップも行いますので、不安に思うことはありません。JTでの仕事に興味があるのなら、ぜひ挑戦してほしいです!
 

資格取得支援や担当業務ごとのスキルアップ研修のようなものはあるのでしょうか。

JTは、やる気のある人財への投資さらには、人財の成長無くして企業成長は果たせないものと考えています。そのため、機械技能保全やロボット操作に関する特別教育をはじめ、エンジニアとしての技術向上に資する資格取得支援は積極的に実施しています。また、エンジニアとしての専門性を磨くことのみならず、将来の活躍フィールドを広げる一貫として、ビジネスマンとしてのスキルアップを図るべく、語学力向上研修やロジカルシンキングを養うトレーニング等、幅広い研修を実施しています。
 

やる気があれば学生時代の専攻とは関係なく様々な業務に挑戦できるのでしょうか。

まずは自分が担当する職務をきちんと実行することが基本ですが、年に一度、直属の上司とのキャリア面談を通じて、自身の強みや適性を生かすことが可能な業務やプロジェクト等への参画を表明することができます。また、全社的な制度の一環として、キャリアチャレンジ制度といった枠組みを設けており、社員自ら希望する拠点や組織に応募し、必要な面談等を経て異動することができる制度もあります。
 

企業の夢や将来の展望はありますか。

現代は、スマートフォンやお掃除ロボットが普及しており、便利で合理的な時代になりました。便利な生活を送れることは快適ではありますが、その反面、科学技術の進歩は目まぐるしく、変化が激しい大変な世の中でもあります。そんな時こそ、のんびりできる時間を作ったり、心の豊かさや前向きな気持ちを保つことが必要だと考えています。  
JTは、これからも、そんな厳しい世の中を生きるお客様に寄り添えるたばこ製品・医薬・食品をお届けしていきたいと考えています。
 

産技高専生はどんな印象ですか。

キャリア支援セミナーで品川キャンパスに伺い、JTの企業概要や・人財育成等についてお話しました。説明内容が少し難しかったかなと感じていましたが、学生の皆さんは終始、真剣に聞いてくださり、真面目な学生さんが多い印象を受けました。また、訪問前は大人しい性格の学生さんが多い印象でしたが、セミナー中に多くの学生さんが積極的に質問してくださり、明るく前向きな印象を受けました。
 

これから社会に出る産技高専生に求めることはありますか。

自分の担当業務を覚え、着実に遂行することは一番大切なことですが、一歩引いて周りを見渡すと、助けを求めている同僚がいたり、上手く仕事が進んでいない同僚がいたりと様々なことに気付くことができます。その時には、是非、積極的にフォローすることを忘れないでほしいです。自分の担当業務ではないからやらないのではなく、自分自身の成長のためにも視野を広く持つ意識を持ってほしいと思います。
周囲への協力は、自分が困った時にも助けになること間違いなしです!
 

学生へのメッセージをお願いします。

  学生時代をとことん最後まで楽しもう!
~学生時代に得た友人・経験・知識は一生モノ~

 
「支え合う」「とことん楽しむ」という姿勢は社会人になってからもとても大切です。
多くの仕事は自分一人では完遂することはできません。このことは、私自身、たばこの製造機械のオペレーション作業をしていた時に実感しました。1台の機械を稼働させるためにはエンジニア同士が協力して互いにカバーしなければなりません。チーム皆で「人に支えられ・人を支える」という意識をもって従事しなければ機械を稼働させることはできません。
また、何事も「とことん楽しむ」ことができる人は、仕事に対しても探求・追究するマインドを持つことができ、どんどん付加価値を見出すことができると思います。
「支え合う」「とことん楽しむ」という姿勢は、学生時代の友人関係や課外活動の中でも得られるものであり、学生時代に得た友人・経験・知識は社会に出てから大きな糧となると考えています。高専生活は、初年次から勉学に忙しく、多忙な毎日かと思いますが、友人との時間を大切に、勉強も勉強以外のこともとことん最後まで楽しんでください!!
 


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