日本マイクロソフト株式会社


日本マイクロソフト株式会社
吉野さま

令和5年2月インタビュー

日本マイクロソフト株式会社は、マイクロソフトコーポレーションの日本法人として、インテリジェントクラウド、インテリジェントエッジ時代のデジタルトランスフォーメーションを可能にするべく、「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとして様々な事業を展開しています。
今回は本校品川キャンパスの前身校、東京都立工業高等専門学校をご卒業され、現在は日本マイクロソフト株式会社 モダンワーク統括本部にてオンライン会議システムTeamsの第一人者としてご活躍されている吉野さんに会社のことや学生へ伝えたいことを伺いました。
 

日本マイクロソフト株式会社の事業内容について教えてください。

様々な事業を展開していますが、近年ではAzureやMicrosoft365等のクラウド事業がメインになっています。日本マイクロソフト株式会社では、国内のお客様、特に官公庁や日本企業に対してサービス提供、導入支援、提案等を行っています。

吉野さんのこれまでのキャリアと現在のお仕事について教えてください。

東京都立工業高等専門学校(本校品川キャンパスの前身校)の電気工学科にて情報工学等を学び、ニューラルネットワークに関する研究に取り組んでいました。その後、豊橋技術科学大学に編入学後、知識情報工学について研究し、大学院まで修了しました。大学修了後はネットワークの企画・設計、システム構築等を行う企業に就職し、ネットワークエンジニアとして従事していましたが、CCIE資格を取得したことをきっかけに日本マイクロソフト株式会社にヘッドハンティングされ、現在に至ります。
日本マイクロソフトに入社後は、クラウドソリューションアーキテクトという役職で、主にMicrosoft365のサブスクリプションを契約いただいている企業様に対して継続利用や利活用推進のための提案やワークショップや構築支援などの技術的対応を行っています。その中でも私は、カスタマーサクセスマネージャーがお客様に伺ってきたこれから起こると想定される問題や課題に対する技術的な解決支援行うチームのリーダーとして従事しています。入社当時はまだ社会的にもオンライン会議システムが多く活用されていない時代だったので、一人でサポート対応をしていたのですが、コロナ禍の影響で社会的にも多く活用されるようになり、社内でその需要や効果が認められ、チームとして稼働するようになりました。

吉野さんが仕事をする上で大切にされていることはありますか。

「他者貢献」です。弊社では「どれだけ他者に貢献できたか」が評価指標にもなっています。他人を蹴落として自分だけ評価されようとするのは間違っており、努力して自分を成長させると共に、他者を助けることが大切だと考えています。他人を蹴落とすのではなく、自分が上がっていく、より多くの他者を助ける、そういった点を強く意識しながら取り組んでいます。

日本マイクロソフト株式会社の夢を教えてください。

企業ミッションとしているEmpower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」、まさにこれだと思っています。

高専生の活躍状況や入社後、どのような仕事をすることになるのか教えてください。

弊社では高専を卒業した社員が数多く在籍し、活躍しています。高専卒業後すぐに入社した方もいますし、大学や大学院を経て入社した方もいます。入社後、高専卒業生は基本的には技術職に従事いただくことになります。弊社製品を利用しているお客様に対して問題解決のための支援を行ったり、エラー分析、ソースコード解析を行ったりするサポートエンジニア、またはお客様が業務改善やDXを行おうとしている際に、弊社サービスを用いて実現できるよう提案する業務などを担当いただきます。その他にも技術営業職、ハードウェア開発エンジニア、渡米して本社にて従事するディペロッパーなどの技術職もあります。

配属はどのように決められるのでしょうか、また入社後のサポート体制はどのようになっていますか。

新卒の場合は一カ月程度のインターンに参加してもらい、その時に体験した部署をベースに適性を判断しています。インターン中からがっつり業務体験してもらうことを想定しているので、正直、インターン生のレベルはとても高いですね。採用の基準も学歴は全く見ず、個人の適性とスキルを重視しています。とはいえ、新卒で入社した方には海外研修など様々な研修によるサポートも行っています。入社後はすぐに実際の仕事に取り組んでもらいますが、社全体での研修も行いつつ、部署のメンバーでサポートする体制も整っているので安心してください。

最終学歴によって入社後のキャリアパスに差が出ることはありますか。

採用時にも学歴ではなく個人の適性とスキルを重視しているので、入社後に学歴で差が出るようなことは全くありません。高卒の方がマネージャーとして活躍していたりしますし、個人の頑張り次第で学歴に関係なく、いくらでも活躍できる可能性があります。

求める人材や求める知識・能力について教えてください。

弊社では日本のお客様に対してサービスを提供するので、部署によるところはありますが、英語が流暢に話せる必要はないと思います。しかし、英語の資料等を使用することもあり、読み聞きする場面は日系企業よりは多いので、英語に慣れる努力は必要です。
大卒以上の方は技術分野以外からも入社してくるので、そういった方たちと高専卒の方が戦っていくとなると、技術のエキスパートになるか、もしくは経営学など他分野の知識を身に着けることが必要になると思います。また、正解がない業務に対し、自分で考え、いかに最適な解決先を提案できるかを求められるので自主的に考える力も重要ですね。さらに、営業(プリセールス)とカスタマーサービス(ポストセールス)の仲介しつつ技術的な解決策を提案する場面も多いので、そういった面ではリーダーシップも重要になります。弊社の場合、英語が使えないと、、、と敬遠される方もいると思いますが、フラットでとても働きやすい会社なのでスキルに自信のある方はぜひ挑戦してみてください!
 

吉野さんご自身、高専での経験は現在も活かされていると感じますか。

そもそも高専に入っていなかったら、大学や大学院に進学することもなかったですし、弊社にも入社していなかったと思います。電気回路の計算が直接、業務に役に立つかと言われるとそうではないですが、知識は全てつながっているので、高専で学んだ知識がベースとなり、応用できる場面は多いです。また、仕事だけでなく趣味にも活かされていると感じますね。会社の福利厚生の一環で数学部に所属しているのですが、高専時代に学んだ数学の知識は今でもしっかり覚えています。

産技高専の印象を教えてください。

私が卒業した時よりもさらに専門性が高くなっていると感じます。学科も細分化され、授業や実習も充実していますし、進学先や就職先の幅も広がっている印象です。ただ、少しおとなしい学生が多いように感じるので、ぜひ学内外問わず、たくさんの方とコミュニケーションをとり、幅広い交流を持つことはとても良い経験になると思います。

産技高専の学生に求めることは何ですか。

社会では、技術力と同じくらいコミュニケーション能力があることや、自ら考え行動できる、他者貢献するといったリーダーシップがあることが重要です。また、ある分野に精通しており、かつ広い分野に見識があるT型人材、Π(パイ)型人材であることも期待されます。専門分野以外にもアンテナを張っておくことはとても大切ですね。高専生は大学生に比べると技術力に長けており、問題が起きた時にその環境をすぐに手元で再現できるなど、実際に手を動かせる点は強みだと思いますので、普段の授業や実習にもしっかり取り組み、コンテスト等にも積極的に挑戦してほしいですね。

産技高専の学生へのメッセージ

「リア充になろう!」
勉強だけでなく、部活動、友達作り、趣味、資格取得など、社会人になってからも活きることはたくさんあります。多くのことを経験することで将来の可能性はどんどん広がっていきますので、学生時代の貴重な時間を大切に、楽しみながら様々なことに挑戦してください!
 

 

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