令和7年度卒業生インタビュー 今野さん

今野さん
令和2年度 本科 情報通信工学コース卒業
現在 株式会社 ロッテホールディングス所属


 

産技高専を志望された理由は何ですか。

中学1~2年生の頃、知り合いの高専卒の方から話を聞き、高専という選択肢があることを知りました。子どもの頃から自宅で母がプログラミングの仕事をしているを見ていて、自分も興味があったので、情報系の専門知識が学べる高専に魅力を感じました。
産技高専には、品川・荒川のそれぞれキャンパスに、異なる情報系のコースがあるので、両方のキャンパスの文化祭や学校説明会に足を運びました。研究紹介の展示等を見て、さらに興味が深まりましたし、両キャンパスの雰囲気の違い等も確かめることができました。最終的には、学校の雰囲気の良さと、自宅からの距離で受検を決めました。
 

所属していたコースに進まれた理由は何ですか。

もともと情報系の勉強をしたかったことが一番の理由です。1年次の実習科目で、電気、機械という別の分野の実習も一通り経験しましたが、2年次コース選択の時点でも、製図やフライス盤での加工等よりも、情報系への興味の方が変わらず強かったです。また、荒川キャンパスの他の3コースは、作業着を着て実習をすることが多いのですが、作業着は好きじゃないかも…という気持ちもありました(笑)。
 

産技高専時代に印象に残っている出来事はありますか。

柔道部で全国優勝してしまったことです。
柔道部には、顧問の先生から「女子が少ないから全国大会に出られるよ!」と勧誘を受けて入部しました。ある年、高専体育大会に出場してみると、関信越大会では同じ階級の選手がおらず、そのまま全国大会へ……。そして全国大会では、たった一人の対戦相手に勝って、あっさり優勝してしまいました。もちろん日頃から練習はしていましたが、それにしても女子部員の母数が少ない高専ならではの出来事だったかなと思います。

産技高専時代に印象に残っている授業や学びはありますか。

印象に残っている授業は国語の選択授業である「表象文化」です。高専では理系科目を重視する学生が多いので、この科目を挙げるのは珍しいと思います。
同じ主題の2本の映画を比較して、両者の描かれ方の違いに時代背景が絡んでいることを教えてくださいました。そのとき先生がおっしゃっていた「似ているとは違うということ(似ているだけで、同じではない=違いがある)」という言葉は、今でも心に残っています。
また、レポートの数が非常に膨大だったことも印象に残っています。全てこなすのは大変でしたが、先生からの評価について、何が「だめ」だったのかを自分から聞きに行ったり、友達と話し合う等して全て乗り越えました。一人では卒業できなかったと思いますし、こうしたやりとりから、コミュニケーションの重要性を学んだように思います。
 

産技高専時代に印象に残っている教員はいますか。

「表象文化」を教えてくれた国語の先生と、2年次からの担任で、卒研の指導教員でもある先生の2名です。卒研の指導教員の先生とは今でも連絡取り合っていて、研究室の同期たちと一緒に、年2回程度集まるほどです。先生ご自身も産技高専(旧航空高専)の卒業生なので、在学当時からいらっしゃる他の先生方の裏話を聞かせてくださる等、楽しい時間を過ごしていました。
 

産技高専で学ぶことのメリットや良い点を教えてください。

一つは、早くから専門知識を身に着けられることです。私はある程度やりたいことが明確だったので、中学卒業後からすぐに専門的な学習ができる環境はありがたかったです。
実習や専門科目、課題も多く、大変なことも多いのですが、私の感覚では、少しくらいできなくても、くらいついて頑張る学生には、先生方が手を差し伸べて助けてくれる環境だったように思います。
また、同級生とは長い時間を一緒に過ごすので、仲が深まることも良かった点です。
2年次のコース決定後から卒業までの4年間は、ずっと同じクラスで、選択科目を除いて同じ授業を受け続けるので、クラス全員が自然と仲良しでした。小型ゲーム機が6台くらい置いてあって、休み時間にみんなで対戦して遊んだりしていましたし、オンラインゲームが好きなクラスメイト同士は、卒業後もずっとつながっているようです。クラスの雰囲気も、様々なバックボーンの子に対して寛容な感じでした。

 

産技高専時代にやり残したことはありますか。

もっともっとまじめに勉強に取り組んでも良かったかもしれません。当時は、赤点を取らず、留年をしないことを絶対目標としつつ、好きな分野の勉強はしっかりしていましたが、今振り返ると、もっと色んな分野を深く学ぶことができたかもしれません。
また、もっと友達と色んなところに行ったり、学生のうちしかできない無茶なこと等をしたかった!とも思います。
と、言いながらも、当時は授業に行って、レポートを書いて、部活動もして、なんだかんだ忙しかったです。いつ寝ていたのでしょう…(笑)。
一番時間のある一年生のうちに、もう少しできることがあったかなとは思っています。
 

現在、会社ではどのようなお仕事をされていますか?

以前の部署では、ネットワーク関連の業務に携わっていました。
現在は社内の情報システム部門で、ワークフローの作成など、業務部門を支援する仕事をしています。
業務部門の社員がクラウドサービスを利用する際に感じる不便さ、こうだったらいいのにといった要望を受け付けて、それを解消するための、オーダーメイドの設計・開発を行っています。

 

現在の進路に進もうと思った理由は何ですか。

同級生は、ネットワークやセキュリティーの専門の会社等に就職する子が多かったのですが、私は、そうした専門性に特化した業務ではなく、専門性は生かしつつも、もっと幅広い業務に携わりたいと思っていました。
先生に相談したところ、「社内の情報システム部門があるよ」と提案をいただきました。色々な業務に触れられるので、私がやってみたいことであり、自分でもできるかもしれないと思い、進路を決めました。
 

産技高専での学びや経験は今のお仕事等に役立っていますか。

以前の部署では、授業で学んだネットワークの知識が業務に直結していました。
現在の部署では、プログラミング言語等の技術的な面では直接学びを生かす機会はないものの、
学生生活を通して身に着けた論理的思考とコミュニケーション能力が非常に役に立っていると感じます。
業務部門の社員から「こういう仕組みを作ってほしい」という申請が入るのですが、彼らはITの専門家ではないので、本当に解決したいことは実は別のところにあった…ということが往々にしてあります。的確に困りごとを引き出せるよう、自分から聞きにいく。レポート課題をこなす中で会得したコミュニケーションの取り方が生きています。
 

働くうえで大切にされていることを教えてください。

相手の立場で物事を考えることです。
業務上、部署内での製作が難しいものは専門業者に外注しています。そのとき、業務部門と専門業者の間に入って、業務部門の社員に伝わるように、ITの専門的な内容をかみ砕いて説明したり、逆に現場がどういう業務をして、どうありたいのかを社外の業者に伝えられるよう、工夫します。何がわからないか、どうしたら伝わるか等をそれぞれの立場に立って考えながら、日々業務を行っています。

今後のキャリア展望や夢について教えてください。

子どもが生まれたばかりなので、しばらくは私生活との両立をがんばりたいです。育休、時短等の制度がしっかり整っているおかげで、産後3~4か月で復職することができました。
具体的な展望ではありませんが、できる限りこの会社で役に立ち続けたいと思っています。



 

「産技高専に戻りたいな」と思うことはありますか。

ありますね。定期テストはやりたくありませんが(笑)。
今仲が良い友人のほとんどは、高専で出来た友人です。そんな友人たちと過ごす時間をもう一度味わいたいですし、実は、卒業してからより仲良くなった子もいるので、彼らと学生時代から遊べたら、さらに濃密な時間を過ごせたようにも思います。部活もまたやりたいですし、授業ももう一度受けたいです!
 

最後に、受検生や在校生に向けてメッセージをお願いします。

高専時代を思い返すと、もちろん大変なことはありましたが、それよりも楽しかったことの方ばかりを思い出します。すごく楽しい時間でした。今しかできないことをしてと言われても難しいと思いますが、勉強に限らず、ぜひ色んな経験をしてください。校内塾や体験入学の手伝いで人に教える経験、IEPでの海外体験等、高専で触れられる様々な経験をすることで、きっと視野が広がります。
 

あなたにとって産技高専とは?

『「私」が「私」になった場所』
産技高専での様々な出会いや経験を経て、今の私があるから。
 

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