令和7年度学生インタビュー 小田さん

本科5年 医療福祉工学コース
荒川キャンパス
小田さん
入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか
幼稚園の頃からNHKの「高専ロボコン」を楽しみに見ていたので、高専という学校は小さいころから知っていました。産技高専に興味を持ったのは中学2年生のときで、文化祭を見学したことがきっかけです。
志望校を決める際、高校(普通科)への進学も検討しましたが、やはり興味がある分野を深く勉強してみたいという思いが強く、産技高専を選びました。
産技高専に入学することを決めた理由は何ですか
入学の決め手は、他の高専にはない「医療福祉工学コース」があったことです。小学生のときに、祖父が病気で入院し多くの医療機器を間近に目にしたことや、ドキュメンタリー番組で自分の意志で動かすことができる義手を装着した子どもたちが喜んでいる様子を見たことで、医療機器に興味を持ちました。
中学3年生の夏、学校見学会で医療福祉工学コースを見学し、「ここだ!」と直感しました。中学校卒業後すぐに専門的な勉強ができるのなら、ぜひ挑戦したいと感じました。
また、高専では大学受験がないため、自分に興味のある分野をじっくり勉強することができることも、選んだ理由のひとつです。
入学したら何をしたいと思っていましたか
実習を楽しみにしていました。また、工学の幅広い分野を学び、知識と技術を身につけて「自分にできること」を増やしていきたいと思っていました。
部活動は、技術系の部活に入りたいと考えていました。入学後はいくつかの部活を見学し、その中で一番自分に合っていると感じた海洋環境研究部に入部しました。
入学して、入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか
中学生のときに4回ほど学校見学に来ていたため、特にギャップはありませんでした。入学してみて、良い意味で大学のような雰囲気があると感じます。学生は、「自由だけどやるべきことはしっかりやる」という雰囲気です。
女性で高専に入学することに不安はありませんでしたか
女子が少ない環境に馴染めるか、少し不安はありました。同じことを学んでいく上で、性別は関係なく、みんなと仲良く過ごしていけるといいなと思っていました。実際に入ってみて、不安は解消されましたか
はい、解消されました。学生同士は性別関係なく接することができましたし、先生方もみんな優しく、安心しました。皆それぞれ好きなことについて話しているのを聞くことはとても興味深く、やはり性別はあまり気にならないなと思いました。
中学生のころはどんな中学生でしたか
部活動は技術部に所属していました。ものづくりができることに心惹かれ、入部を決めました。LEDの行灯やフライ返し、金属のキーホルダー、歩行ロボットの製作や、Scratchでのゲーム制作など、幅広いものづくりを経験することができました。
成績は比較的良いほうで、特に数学と理科が好きでした。この2科目は産技高専の入試でも比重が置かれていて、数学は当日の学力検査の点数、理科は調査書の点数に対してそれぞれ傾斜がかかるので(※)、特に力を入れていました。
※入試の配点については実施年度ごとに定めるため、最新の情報は当該年度の募集要項を御覧ください。
校風はどんな雰囲気でしょうか
服装や髪型が自由なので、見た目はそれぞれですが、根はまじめな学生が多いと感じます。また、お互いの違いを認め合える雰囲気があり、とても居心地がいいです。部活動では、先輩と後輩の関係がフラットで、各部員の得意分野を生かしながら教えあっています。
産技高専での生活を振り返って、一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください
一番嬉しかったのは、海洋環境研究部で人力ボートを製作し、大会に出場したことです。製作の過程では、船体、ギア、舵など、それぞれ担当を持ち、部員全員で協力して一つのボートを作り上げました。仲間や顧問の先生と協力して製作を進める時間はとても楽しく、船やものづくりに関する知識もたくさん身につけることができました。自分たちで作ったボートが初めて水に浮かんだ瞬間は本当に嬉しかったです。部活動をきっかけに、小型船舶操縦士1級の資格も取得しました。キャンパス近くの運河でボートを浮かべる計画があり、資格が必要だったためです。
他にも、顧問の先生の推薦で「水中ドローン設計・製作セミナー」に参加し、全国の高専生や大学生とチームを組んで水中ドローンを作り上げる経験もしました。
この部活動で5年間活動したことで、自分にできることがたくさん増えたことを、とても嬉しく思っています。

2年次のコース選択は難しかったですか?また、今のコースに決めた要因や理由は何ですか
コース説明会で各コースの授業や実習、卒業研究の内容、先生方の研究を見せていただいたことでイメージが明確になり、コース選択にはあまり悩みませんでした。小さい頃から、祖父の入院をきっかけに「病気やケガをした人の助けになる医療機器」に興味を持っていましたが、コース説明会の際に現在の指導教員である吉村先生に、転倒時のケガを防ぐ着るエアバッグの研究について説明していただいたことで、「病気やケガを未然に防止する医療機器」があることを知り、感動しました。このことにより、医療福祉工学コースへの思いがさらに強くなりました。
このコースにはどのような特徴があると思いますか
医療福祉工学コースでは、機械系・電気系・情報系の科目を幅広く学べるため、様々な視点から考える力を身につけることができます。また、研究室の分野も幅広く、私が所属している吉村研究室ではマイコンを使った研究を行っていますが、材料や機構、AIの研究を行っている研究室もあります。機械系・電気系・情報系の科目を幅広く学んだ上で、自分の興味のある研究を選ぶことができるところも、このコースの魅力であると感じます。
このコースに所属して良かったこと、悪かったことについて教えてください
良かったことは、3年生まで機械系・電気系・情報系の科目を幅広く学んだ上で、4年生の研究室選択時に自分の専門を決められたことです。研究室配属後の研究テーマ決めも、自分がやってみたいことや得意なことを踏まえて、先生が相談に乗ってくださいました。悪かったことは、特にありません。
面白い授業やおすすめの授業などを教えてください
実習の授業で、旋盤・フライス盤による金属加工や、電子回路の製作など様々な体験をすることができたことがとても面白かったです。実習の中でも一番印象に残っているのは、鍛造実習です。鋼を熱する電気炉の熱さ(約1000[℃])は今でも忘れられません。実習では、ほとんど毎週レポート課題が出されるため、レポートを書く力はもちろん、計画力も身につけることができたと感じています。
先生の指導は丁寧だと思いますか?何か具体的にあれば教えてください
はい、とても丁寧だと思います。特にレポートの添削では、1通ずつ細かく見ていただけるので、レポートを書く力が大きく伸びました。例えば図の位置のような基本的なことから、考察の内容に対する指導まで、非常に細かく教えてくださいます。執筆段階でも、質問に行くとヒントを出して考える後押しをしてくださいますし、「わからないところがわからない」という場合でも、問題点を洗い出すところから丁寧に教えてくださいます。この経験は、卒業研究にも生かされていると感じます。進路指導の際には、進学先や就職先に合わせた面接練習をしていただけるので、面接に自信がつきました。また、部活動でも道具の使い方がわからず突然訪ねても、親身になって教えてくださいます。
研究内容はどういったものですか
吉村研究室で引き継がれている、カフレス血圧計の開発に関する研究を行っています。カフレス血圧計とは、腕を拘束せずに血圧を計測することができる血圧計のことです。
脈波の計測から血圧を推定しようと考えているため、まずは血圧と脈波の相関を調べる必要があります。
私は、血圧と脈波の相関を調べる実験を行うための、脈波の計測装置を製作しています。
進学を進路として選んだ理由は何ですか
私は専攻科に進学します。私が専攻科を選んだ理由は3つあります。1つ目は現在の研究を続けていきたいと思ったため、2つ目は部活動に引き続き参加してボート製作の技術を後輩に継承したいと思ったため、3つ目は学ぶ環境が変わらないためです。進学先でやりたいことは何ですか
まずは、現在取り組んでいるカフレス血圧計の研究を続け、医療機器開発の経験を積みたいと考えています。また、専攻科生として部活動にも引き続き参加し、ボート製作の技術をできる限り後輩に継承していきたいです。
さらに、学生のうちに電気工事士の資格を取得したいと思っています。電気工事士は卒業研究の内容と重なる部分があるためです。
今よりもさらに「知っていること」「できること」を増やしたいと考えています。
後輩や高専を志望する生徒へのメッセージをお願いします
実際に産技高専に入学してみて、自分が中学生の頃に考えていた以上に様々な経験を積むことができ、自分自身できることを増やすことができたと感じています。本校のカリキュラムは、1年生のうちにしっかり基礎を学び、徐々に専門的な学習が増えていくので、なんとなく技術のことに関わってみたいという気持ちから始まっても、卒業までにしっかりと専門性を身につけることができます。もちろん大変なこともありますが、ものづくりへの興味とやる気があれば、きっと乗り切れます。また、人間関係については全く心配ありません。これは中学生だった私にも伝えてあげたい言葉です。
女子は人数が少ないからこそ、強い協力体制がありますし、学習面でもわからないことは先生が丁寧に教えてくださったり、学生同士で助け合う雰囲気もあるので、安心してください。
あなたにとって産技高専とは
『”好き”を極められる場所』自分の好きなことを大切に!
