令和7年度学生インタビュー 佐久間さん

専攻科1年 航空宇宙工学コース
荒川キャンパス
佐久間さん

産技高専の専攻科を知ったきっかけは何でしたか

本科生のときに、先輩のお話や先生方から案内をいただいたことがきっかけです。
本科入学後に専攻科に関する説明を受ける機会が何度もあったので、専攻科進学という選択があることは知っていました。
低学年のうちはあまりピンときませんでしたが、学年が上がるにつれ、専攻科の先輩の知り合いができる等して、徐々に専攻科に対する解像度が上がっていった形でしたね。

専攻科に入学することを決めた理由は何ですか

元々は第一志望の企業内定を目指して就活をしていましたが、思うようにいかない部分があり、5年生の5月頃に進路について考え直しました。それまでは就職ばかりを意識していましたが、まっさらな気持ちで向き合ってみると、専攻科という選択肢あることに気がつきました。
ちょうど、始まったばかりの卒研が楽しいと感じ始めた時期で、このまま指導教員の宇田川先生の元で研究ができるのであれば、専攻科で勉強を続けて力をつけたいという気持ちが高まり、進学を決めました。
研究室に専攻科生の先輩がいたことで、専攻科進学をリアルな姿としてイメージできたことも一因だと思います。

他の大学への進学や就職は検討しませんでしたか
またその理由は何でしょうか

上記のとおり、結果的には就職と進学の両方を検討しました。就職したかった理由は高専卒として早くから社会に貢献したいという思いがあったためです。
一方、専攻科進学にあたっては、宇田川研究室で研究を続けられる環境にあることが決め手でした。

どんな目標をもって専攻科へ入学しましたか

宇田川研究室で研究を頑張りたい、というのが一番の目標でした。
また、専攻科入試の際の面接では「年の離れた後輩たちと交流できる機会は高専しかないので活かしたい」と言った記憶があります。
入学して半年程経ちますが、現在は年の離れた後輩たちよりも、同じ研究室の1学年下の5年生と接する機会が多く、その指導に力を入れています。
初めて卒研に臨む5年生は悩むことがたくさんあります。同級生同士で話しても答えが出ない、でも先生に質問するには少しハードルがある。そんな内容も、卒研経験者の専攻科生に対しては相談しやすいのではないかと思い、毎週水曜日は丸1日、なるべく後輩の指導をするように心掛けています。資料を見てあげたり、実験のアドバイス等をしていますね。
大学3年生相当の年次で、研究指導の機会を持つというのは、4年制大学ではできない経験であり、高専ならではのメリットだと感じます。もちろん、自分の研究は、水曜以外の曜日でしっかりと行っています。

専攻科に入学して、思っていた専攻科像とギャップはありましたか

先輩方からは、授業よりも研究や院試の勉強に集中できると聞いていましたが、私の実感としては、授業課題が多く、本科の時よりも忙しい印象です。
ただ、その授業については、自分が取りたい授業を選択して履修登録することができます。
私はあまり朝に強くないので、早い時間の授業は少なめですが、必修の授業や興味のある授業を毎日履修しています。
また、現在の機械系には、本校の本科でロボット工学、医療福祉工学、航空宇宙工学の各コースで学修した学生が集まっています。出身コースによって各科目の学修状況が異なるので、話をしていると新鮮な驚きがあります。

本科とはどう違うか教えてください

まず、授業課題が多いです。
また研究やインターンシップでは、自ら動くことを多く求められる印象もあります。専攻科生なので、先生方からも「できて当たり前」と扱われているのだろうと思っています。
また、学生数が少ないのも本科との違いです。今の機械系の同級生は7人ですし、そのうち専攻科の航空宇宙工学コースに所属するのは自分だけです。航空系の授業は1人で受講するような場合もあり、少しさみしさも感じますが、一方で自分に合わせて授業をカスタマイズしていただけることもあり、ありがたく思っています。

専攻科での生活を振り返って、一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください

必修科目の専攻科エンジニアリングデザインの授業で、同級生とディスカッションをするのが楽しいです。
令和7年度の授業では、キャンパス近隣の病院に困りごとをヒアリングし、履修生同士で意見を交わしながらニーズに合った製品を考案、最後は病院にプレゼンまで行いました。
エンジニアリングデザインの授業自体は、本科でも選択科目として履修したことはありましたが、
現在の機械系にはバックボーンが異なる学生たちが集まっているので、自分の持っていない視点からの意見が出てくるのが本当に面白いです。
例えば、航空工学出身の私が「ものがどう動くか」という視点から話すときに、医療福祉工学出身の学生からは「人の関節が…」という話が出てくる、といった具合です。
本校の特色として、得意なことを教え合うという雰囲気がありますが、専攻科の場合はその色がさらに濃くなるように感じます。




 

専攻科での生活を振り返って、一番つらかったこと、悔しかったことを教えてください

2025年7月に参加した国際学会(オーストラリアで開催)の準備がとにかく大変でした。
(専攻科進学が決まっていたため)本科5年生だった2024年11月の段階で、指導教員から「来年参加してみないか」と声がかかり、研究と準備を重ねてきました。
実は、2024年10月までは別のテーマで研究していて、国内学会での発表も行っていました。そこから急遽、国際学会に向けて研究テーマの変更をすることになったので、まずはテーマに関する基礎をしっかり勉強した上で研究を進め、さらに英語での発表準備をして…とやることは盛りだくさん。専攻科入学式の日も、式の終了後に準備をしようか迷ったくらいです。
ですが、大変だっただけに非常に良い経験となりました。学部3年次相当で国際学会に参加する経験は、4年制大学ではなかなかできないのではないでしょうか。

今のコースに決めた理由を教えてください

元々、中学生の頃から航空分野を学びたいという気持ちがあり、都立産技高専に進学、本科の航空宇宙工学コースに所属しました。本科の研究室配属の際に第一志望だった宇田川研究室に配属されたので、宇田川先生に引き続き指導をお願いするため、先生の所属する専攻科の航空宇宙工学コースに進みました。

面白い授業やおすすめの授業などを教えてください

エンジニアリングデザインはおすすめです。とにかく多角的な視点からの意見交換をすることで、知識が広がります。
また、(後期開講のため受講が始まったばかりですが)飛行制御特論、人工衛星工学も個人的には楽しみにしています。いずれも先生とマンツーマンでの授業なので、授業の進め方についての希望を聞いていただけてありがたいですし、内容的にも本科で得た航空宇宙関係の知識を深められそうだなと期待しています。
 

先生の指導は丁寧だと思いますか?何か具体的にあれば教えてください

宇田川研究室については、論文、発表指導は専攻科の中でも群を抜いて丁寧に対応いただいていると感じます。
また授業ごとに各学生の本科での学習状況や理解度を確認しながら進めていただけるので、そういった点に細やかさを感じます。
学生の人数が少ない分、授業によってはオーダーメイドのように構成いただけるのもありがたいです。
「どんな風に進めたい?」と聞いていただけることもありますし、課題も、履修者の興味や研究の範囲に重なるような内容で設定いただいたりと、少人数ならではの教育だなと感じます。

研究内容はどういったものですか?またそれを研究している理由は

背景指向シュリーレン法(BOS法)という、光の屈折を利用した可視化計測手法を用いて、衝撃波の可視化をしています。
飛行機が音速よりも速く飛ぶとき、機体に衝撃波が発生します。すると、ガラスが割れたり、鼓膜等の人体に影響が出ることがわかっています。
衝撃波を極力抑えるため、まずはどのように衝撃波が発生するのかを分析する必要がある。そこで、BOS法を用いて、衝撃波を含む流れ場を定量的に計測・分析するのが、私の研究です。手法自体は、くしゃみの飛沫の拡散や、風の流れを可視化するのにも用いられています。
計測法の研究なので、一見して難しい分野と思われがちですが、この研究・実験を進める過程で、目に見えない衝撃波を自分で作りだし、可視化できることが面白いですね。普段身の回りにないものなので、それらを取り扱っていること自体にも面白さを感じます。

就職先でやりたいことはどういったことですか

まだ具体的な進路は検討中ですが、将来的には、ものづくりによって社会に貢献する仕事をしたいです。

後輩や専攻科を志望する生徒へのメッセージをお願いします

専攻科は、4年制大学に編入するよりも、更に進路の選択肢や時間的な自由度が高いと思います。大学院に進んでさらに研究を深めることもできるし、就職に進むこともできる。また、私のように学会発表や後輩への研究指導の機会を持つこともできる等、限られた時間を有意義に過ごして成長できる環境だと思います。そこでどう活躍するかは自分次第です。
 

あなたにとって産技高専とは

『集合場所』
友達と集まる時は集合場所に待ち合わせて、どこかに出発すると思います。そうした、それぞれの志を持った友人たちと集合できる場所、そうして、皆がそれぞれの進路へ出発する場所。そんな場所だと思います。
 

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