平成29年度 篠原さんインタビュー

都立産業技術高専 学生インタビュー:専攻科 2年 機械工学コース 篠原さん

専攻科 2年 機械工学コース
篠原さん
神奈川県出身

専攻科を知ったきっかけは何でしたか

本科に入る前の学校説明会で名前は知っていました。実際に入学してから、進学の指導に熱心な先生だといろんな話をしてくれたり、「将来どうするのか」って聞いてくれたりしましたので、その時に、先生から専攻科の話を伺いました。女子学生が少ないこともあって先生が特に気をかけて下さり、進路に関しては、良く相談にのって下さいました。

専攻科に入学することを決めた理由は何ですか

本科に入ったときから進学はしたいと思っていました。
ただ、本科のときにしていた放電加工の研究はどこでも研究しているようなテーマではなくて、最先端なことを研究しているところは限られてしまっていました。それに、私が行っていたのは基礎研究で、結果が出るまでけっこうな期間が掛かってしまうもので、後輩に引き継いでしまってもよかったのですが、ある程度結果が出るまで引き続き研究しようと思って専攻科に進学することにしました。

どんな目標を持って専攻科に入学しましたか

研究で結果が出るように頑張りたいと思っていましたが、それと同じくらい本科在学時に、結構忙しく研究活動に臨んでいたので、もう少し余裕を持った生活がしたいなと思っていました。東京大学の先生との共同研究に携わらせていただいていたので、中々難易度が高いことをしていてプレッシャーが大きく、モチベーションが低迷しがちでした。そういう状態ならばいっそのこと、専攻科在学中は人間的な成長を目指したいなと思っていました。

専攻科に入学して、思っていた専攻科像とギャップはありましたか

都立産業技術高専 学生インタビュー:専攻科 2年 機械工学コース 篠原さん

専攻科は忙しいイメージでしたが、思ったより自由で時間がありました。
全体的な課題の量は増えましたが、内容が「○○の現象について調べなさい」「○○についての考察をしなさい」といったものが多く、本科のときのような実験を伴う課題が少なくなったからかもしれません。専攻科に実習系の科目がなかったことも理由だと思います。

本科とはどう違うか教えてください

1学年の人数が減り、一緒に授業を受ける同期の数が少なくなりました。1ケタの人数しか学生がいない授業が多数になりました。ただ、その分、先生方との距離が近く、わからなかったらすぐに質問したり、話したりしやすくなったと思います。

専攻科に入って印象に残っている嬉しかったことやつらかったことはありますか

嬉しかったことは、自分でスケジュールを組みやすくなったので、いろいろなところに行けたことですね。
つらかったことは、大学院進学のための勉強です。私が受験した大学院の専攻は、けっこう後のほうに試験があり、周りがどんどん色々な大学院に合格していたので、プレッシャーがすごかったです。特に機械コースは誰も落ちなかったので、落ちたら後がないという状況の中で、勉強するのはつらかったです。結果は、先生たちの手助けもあって、第一志望に無事に合格できました。

今のコースに決めた理由を教えてください

本科のときに機械システム工学コースに所属していたことが理由です。機械を勉強していたので、そのまま機械に来ました。
そもそも入学時には電子情報工学コースに進もうと思っていたのですが、本科一年生の時に、ものづくり実験実習を担当していた先生のコース紹介に惹かれて「機械に行こう!」と即決しました。今、その先生の研究室に所属しています。

面白い授業やおすすめの授業などを教えてください

数学の授業です。普通数学は、ついていけなくてつらくなったり、あきらめたりしてしまうことが多い科目だと思います。ただ、私が教わった先生は、学生のペースに合わせて授業進行したり、集中させたりするのがとても上手で、とてもためになりました。大学院入試のときの数学を乗り切れたのも、先生のおかげだと思います。

研究内容について教えてください

都立産業技術高専 学生インタビュー:専攻科 2年 機械工学コース 篠原さん

加工法のひとつである「放電加工」について、基礎的な加工メカニズムを探るための研究を行っています。また、東京大学の先生と共同研究をしています。
先ほども言ったとおり、最初は電子情報工学コースに進もうと思っていたので、機械関係のことはあまり興味がありませんでした。ただ、先生の良いものは良い、悪いものは悪いとハッキリ言う厳しい指導に惹かれて、その先生の研究室に入ることを目指して勉強を頑張ったら、研究室に所属することができ、研究室に所属したら、その先生の先生が大学にいることを知って、そこに進学するために研究をがんばってきました。人で選んで歩んできたので、たまたま研究内容が放電加工になったという感じです。笑 しかも、それを研究するために東京大学の大学院にいくことになるとは思ってもみなかったですね。

卒業後の進路はどうする予定ですか

より高いレベルで今の放電加工の研究を行いたいと思っています。
最終的には博士課程まで進みたいと思っています。

後輩や専攻科を志望する方へのメッセージ

本科の時に学ぶことは専攻科でもずっと使う事なので,本科の内にしっかりと基礎を身に付けておいてください。例えば、1年生のときの数学や、基本的な力学をわからないまま放置すると、後の材料力学とか熱力学を受けているときに何もわからなくなってしまいます。
あと、もし、私が普通高校に行っていたら、理系のことを勉強していたかもわからないし、今得ているものは絶対得られなかっただろうし、東大にいくなんてなかったと思うので、私は産技高専に来てよかったです。皆さんにも是非そう思えるように頑張ってほしいですね。


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