令和2年度学生インタビュー 宮沢さん

本科5年 生産システム工学コース
品川キャンパス
弓道部・茶道部
宮沢さん
入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか。
小学生の頃に母が紹介してくれたことがきっかけです。中学生になってからは毎年、体験入学※1や説明会に参加しており、学生や先生方の姿を見て産技高専に興味を持つようになりました。
※1 体験入学…毎年、中学生を対象にものづくりの楽しさを体験してもらう「夏のものづくり体験講座」を開催しています。 (詳細はこちら)※令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響で実施なし
小さい頃からものづくりは好きでしたか。
小さい頃から絵を描くことや工作が好きでした。また、ボールペンなどの文房具を分解することも好きでした。最近では、壊れかけたヘアアイロンを分解して自分で修理しました。
体験入学や説明会に参加した時に産技高専の雰囲気はどんな風に感じましたか。
校舎がとても広く、設備が整っていることに驚きました。また、本科1年生から専攻科生まで幅広い年齢の学生が在籍していて、初めは年の離れた先輩が少し怖く感じましたが、話してみると優しい先輩ばかりで楽しかった思い出があります。
産技高専への入学を決めた理由はなんですか。
若いうちから専門教育を受けられることや、実験実習などで実践的に技術を学べることがとても魅力的でした。また、卒業後の進路が進学・就職ともに幅広く、特に就職率がとても高いことが決め手になりました。インダストリアルデザインに興味があり、詳しく調べているうちに設計や材料、加工方法に関する知識が必要だと感じ、そのような知識を専門的に学べる産技高専に行きたいと思いました。
入学したら何をしたいと思っていましたか。
中学時代は文化系の部活動に所属していたので、運動部に入りたいと思っていました。着物などの日本の伝統文化が好きで袴を着て弓を引く姿に憧れていたので、入学後は弓道部に所属し、中学生の頃から続けている茶道部とも兼部していました。
入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか。
体験入学などで先生や先輩からお話を伺ったり、受験勉強のモチベーションを上げるためにインターネットで情報収集したり、「それゆけ女子高専生」という女子高専生あるあるを題材とした漫画を読んでいたので、あまりキャップは感じませんでした。高専を目指す女子には「それゆけ女子高専生」の漫画、すごくおすすめです!!
女性で高専に入学することに不安はありませんでしたか。
数少ない女子や大勢の男子と仲良くなれるか不安でした。しかし、専門的な技術を学びたい、人見知りを克服して新しい自分になりたいと思っていたので決意が揺らぐことはありませんでした。
入学後、不安や人見知りは克服できましたか。
授業中にグループみんなで協力したり、昼休みに一緒にご飯を食べたりして自然と仲良くなれました。趣味が似ているクラスメイトも思いのほか多く、すぐに不安は解消されました。また、専門性の高い内容を学ぶので、自分ひとりではなかなか理解できないことも多く、先生や友人に教えてもらうため、自分から積極的にコミュニケーションをとるようになり、人見知りも克服できたと感じています。
中学校の頃はどんな中学生でしたか。
部活動は美術部、茶華道部に所属していました。当時はものを作ったり、絵で何かを表現することが好きで、時間を忘れて熱中していたこともありました。3年間楽しく過ごせましたが、人見知りを克服したいと悩んでいた時期もありました。
産技高専の校風について教えてください。
自由度が高く、学生の個性を尊重してくれます。人によって部活、勉強、趣味に没頭したり、ピアスや染髪などのおしゃれを楽しんでいます。ただし、適度に自分を律していかないと、勉強についていけなくなってしまうので注意が必要です。テスト前は前日にがっつり頑張るタイプなのですが、専門性が高い分、授業で分からなかったところは少しずつ日常的に解消しておかないとついていけなくなってしまいます。中学までとは勉強量が全然違うので、自主的に勉強する習慣をつけることは大変でした。
産技高専での生活を振り返って、一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください。
4年生の時に関東信越地区高専弓道大会で個人3位に入賞し、全国大会に出場できたことです。2.3年生の時は場の空気に飲まれて緊張してしまい、思うような結果を出すことが出来ませんでしたが、4年生でこれまでの努力が結果として残ったことが何より嬉しかったです。
産技高専での生活を振り返って、一番つらかったこと、悔しかったことを教えてください。
プログラミングの授業がつらかったです。プログラムの流れをフローチャートなどの図で表すと理解できるのですが、実際には文字で表現しなければならないので苦手意識を感じていました。先生に質問に行ったり、プログラミングに詳しい友人に教えてもらいながら頑張っていました。弓道部の活動では、新型コロナウイルス感染症の影響で高専最後の大会や昇段審査が中止になってしまったので本当に悔しいです…。
2年次のコース選択は難しかったですか。また、生産システム工学コースを選んだ理由は何ですか。
機械システム工学コースか生産システム工学コースで迷っていましたが、設計の仕事に携わる母の影響もあり、将来は設計者なりたいと考えていたので、最終的には製品に関する幅広い分野の技術や3DCAD※2について勉強できる生産システム工学コースを選びました。
※2 3DCAD…コンピュータを用いて設計をすること、あるいはコンピュータによる設計支援ツールのことをCADという。3DCADとは、紙で行っていた2次元図面(2D)をコンピュータ上で3次元に拡張したもの。
生産システム工学コースにはどのような特徴があると思いますか。
ものの設計から製品化までの流れを一貫して学べることだと思います。設計では、4力学やインダストリアルデザイン、3DCAD、CAE※3といったソフトの習得、製品化に当たっては、加工や機械の制御、工場の生産管理などを授業や実習を通して学びます。学ぶ範囲がとても広く覚えることも多いですが、様々な視点から製品を見ることができます。
※3 CAE(Computer Aided Engineering)…ものづくりにおける研究・開発工程においてコンピュータ上の試作品を用いてシミュレーションし分析する技術のこと。
生産システム工学コースに所属して良かったこと、悪かったことについて教えてください。
良かったことは、身の回りの製品に目を向けるようになったことです。授業が進むにつれて、日常で見た製品がどの材料を使っていてどんな加工法で作られているかが分かってきたので、普段から様々なものに興味を持つようになりました。悪いところは、実験室と研究室が遠く、1階と7階の行き来が少し大変だったことですね(笑)。
面白い授業やおすすめの授業などを教えてください。
4年生のゼミナールです。私が所属する三隅研究室では「デザインと工学の協働」というテーマで、前期に棚板の柱を設計し、3Dプリンターで出力するという課題があります。指定された強度の条件を満たしつつ、デザイン的にも良い柱を試行錯誤しながら形にすることが楽しかったです。後期は、タンブラーを用いた照明器具の設計・製作を行いました。仕様決定から部品の調達・加工までを全て自分で行ったので、ものづくりの流れを体験的に学ぶことができました。
先生の指導は丁寧だと思いますか。
答えを与えるだけでなく、自力で考える時間をくださるので、自然と考える力を鍛えることができたと感じています。先生ご自身の経験や身の回りのエピソードを踏まえて教えてくださるのでとても分かりやすいです。
研究内容はどのようなものですか。
就職を進路として選んだ理由は何ですか。
技術者として自立したかったことが一番の理由です。大学進学も一時期検討しましたが、研究を続けるよりも、早く社会に出て経験を積みたかったので就職を選びました。就職活動では、キャリア支援室だけでなく、研究室や担任の先生も手厚くサポートしてくださり、無事、光学機器・電子機器メーカーから内定をいただくことができました。
就職先でやりたいことは何ですか。
学校や企業等の研究に貢献できる測定・検査機器の開発、製造に携わりたいと考えています。
高専生活で思い入れのあるグッズや場所はありますか。

弓道部で使用していた弓と矢です。矢は上達したご褒美として初めて自分で購入したものです。この弓と矢で日々の練習や全国大会を乗り越えたので思い入れがあります。
後輩や高専を志望する学生へのメッセージをお願いします。
特殊な学校なので不安や心配があるかもしれませんが、先生や先輩、色んな方が相談に乗ってくれます。自分のやりたいことがあるのなら、まずは迷わずやってみることをおすすめします。産技高専には、学生の好奇心をサポートする環境が整っています。たくさんのことに挑戦してください!!
あなたにとって産技高専とは…。
「もの」の見方が変わる場所
授業や部活動を通じて、様々な立場の人と関わり多くのこと学びました。
今まで知らなかったたくさんの価値観に出会い、自分自身大きく成長できたと感じています。