令和3年度学生インタビュー 関根さん

あなたにとって産技高専とは?自分を高める場所 良くも悪くも自由な場所 自分次第で何でもできる

専攻科2年 機械工学コース
荒川キャンパス
関根さん
 

産技高専の専攻科を知ったきっかけは何でしたか。

本科入学後に、進学先の選択肢として専攻科があることを知りました。
 

本科入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか。

自宅が近所なので、幼い頃から産技高専のことは知っていました。
自宅からも通いやすく、就職率がとても高かったので、産技高専への入学を決めました。
 

本科1年生から専攻科も含めると7年間と長いですが、専門性の高い勉強をずっと続けることは辛くなかったですか。

入学前から普通校と違ってハードなことは知っていたので、ある程度覚悟はしていました。
専門科目も実際に勉強してみたら楽しくて、あまり辛くなかったですね。
 

専攻科に入学することを決めた理由は何ですか。

同じ研究室に専攻科の先輩がいたので普段から専攻科についても話を聞いていて身近であったことや、他大学と比較して専攻科に魅力を感じたからです。
 

他大学への進学と比べた時の専攻科の魅力は何ですか。

最終的に大学院へ進学するのであれば、専攻科へ進学した方が良いと思いました。環境や研究テーマを変えずに本科での研究を深めることができます。
本科卒業後に大学へ編入学することも可能ですが、そうすると本科での研究をそのまま続けることは難しく、学部の2年間で新しいテーマで研究を始めなければなりません。
最終的に大学院を目指すのであれば、専攻科へ進学して一つのテーマを深めてからにしたいと考えました。
 

どんな目標をもって専攻科へ入学しましたか。

本科よりも時間の融通が利くと思っていたので、研究にもっと時間を割いたり、資格の勉強、大学院進学時に必須の英語の勉強をしたいと思っていました。
 

思っていた専攻科像とギャップはありましたか。

想像以上に忙しかったです。特に専攻科1年生では、授業が多いので、放課後や土日に研究を進めなければなりませんでした。
また、放課後にはエンジニアリングデザインの課題のためグループメンバーと集まって作業しなければならないのですが、私が専攻科1年次には新型コロナウイルス感染症が拡大していたので放課後に集まることも時間の制限があり、時間のない中、皆で試行錯誤しながら取り組みました。
専攻科2年に進級すれば少しは時間的に余裕ができるかと思っていましたが、研究結果を出して論文を執筆しなければならなかったり、大学院入試に向けた勉強をしなければならなかったり、結局、常に忙しかったですね。

専攻科2年 関根さん
 

本科とはどう違うか教えてください。

本科では専門科目でも基礎的な科目が多いですが、専攻科では範囲が広がり、さらに応用的な内容まで学びます。
実験実習においても、本科では、アイデア出しをした後に紙などで設計イメージを作成して終了なのですが、専攻科ではアイデアを実際に動く製品にします。部品の調達から仕様の決定まで全て自分で行うので、とても大変ですが充実度が高く、授業も少人数で行われているので一人ひとりが発言しやすい環境です。
また、教科書どおりの授業ではなく、先生の専門的な知識や経験を踏まえた+αの知識も教えてくれるので、とても面白いです。
 

専攻科での生活を振り返って、一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください。

エンジニアリングデザインでは、グループで課題を設定し、その課題を解決するための製品を製作します。グループメンバーそれぞれのアイデアを設計し、製作しました。
グループのみんなで時間をかけて意見交換を重ね、製品のブラッシュアップをしていきます。目標としていた性能を実現できた時はとても楽しかったです。自分の研究とは違う製品をつくるのでリフレッシュにもなりました。
 

専攻科での生活を振り返って、一番つらかったこと、悔しかったことを教えてください。

新型コロナウイルス感染症の影響で学会が全てオンラインになってしまいました。対面の時と比べ、ほかの参加者から自分の研究に対する意見がもらえなかったり、他の人に発表を見に行くこともできなかったのでとても残念でした。本来であれば現地へ赴き、他の学生や研究者の方とコミュニケーションをとって意見交換もできたり、遠方の学会ではちょっとした旅行気分も味わえて楽しみしていたのですが、いつも研究室でPCとにらめっこだったので、少し味気なかったですね。
 

機械工学コースに所属して良かったこと、悪かったことを教えてください。

私は本科では医療福祉工学コースに所属しており、専攻科では機械工学コースに所属しています。本科ではロボット工学コースや航空宇宙工学コースに所属する先生方の授業を専攻科では機械工学コースの授業で受講することができる点がよかったことです。本科の医療福祉工学コースでは電気系科目も学びますが、専攻科では電気系科目を学びたい場合は、他コースの講義に参加する必要があるので、必要な単位とは別に履修しなければならない点は少し負担かなと思います。
 

面白い授業やおすすめの授業があれば教えてください。

専攻科での授業は基本的に少人数で行うので、先生との関わりも多く楽しい授業がほとんどです。インターンシップ科目では、東京都立大学の研究室でインターンを行いました。大学院への進学を希望していたので、進学後のイメージが具体的になりましたし、大学と専攻科の研究を比較することもでき、とても有意義な経験になりました。
 

先生の指導は丁寧だと思いますか。

専攻科は人数が少ないので、指導教員と1対1で話せることが多いです。
研究の進捗や授業での習熟度をしっかりと確認してもらえるので、一人ひとりに合わせて手厚く指導いただけます。
 

研究内容はどのようなものですか。

事故や病気で骨を失ってしまった時に、骨の代わりとして使用できる骨補填材料について研究しています。
特に、β-TCPという材料を使用することで、体内に埋め込んだ骨補填材料が自分の骨に溶け込み、骨へ置き換わることができる画期的な材料について研究しています。
医療現場で実用化されてはいるものの、未だ広く使用されていないので、広く使用してもらえるための改良について研究しています。
本科の時から研究を続けているのですが、始めは面白そうという単純な理由でテーマを選びましたが、研究すればするほど奥が深く、改良できる点も見えてきたので、どんどんのめり込んでしまいます。

専攻科2年生 関根さん
 

写真の鉄の筒のようなものは、骨補填材料を合成する為に使用していた装置です。この筒に薬品と水を入れて圧力と温度を掛ける事で材料を合成しています。
ステンレス製なのですが、なんとそれが腐食する程の反応が起きているんです!!
研究の中で最も長く使用してきて、修理も自分たちで行っているため特に思い入れがあります。
 

進学を進路として選んだ理由は何ですか。

大学院進学後も全く同じテーマの研究を続けることは難しいですが、材料についてさらに深く研究したいと考えています。
大学院では、今までもよりも自主性をもって研究する必要があると思います。大学院での研究活動を通してさらに自分を磨いていきたいです。
 

将来はどんなことがやりたいですか。

高専や大学院で学んだ知識、研究経験を活かし、医療系分野の開発に携わっていきたいと思っています。
 

後輩や専攻科を志望する生徒へのメッセージをお願いします。

本科での研究が面白いと思う人なら専攻科へ進学することはとても良い選択だと思います。
学校生活はとても忙しいですが、専攻科では研究にじっくり取り組むことができるので達成感があります。
専攻科では本科よりもさらに自主性が求められるので、大きく成長できる環境だと思います。
 

あなたにとって産技高専とは?

「自分を高める場所」

良くも悪くも自由な場所 !自分次第で何でもできる!
 


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