令和3年度学生インタビュー 小用さん

あなたにとって産技高専とは? 自由 学業、部活業、委員会、アルバイト、学外での活動 自分の好きなことを頑張れる学校です。

本科5年 ロボット工学コース
荒川キャンパス
高専祭実行委員・ダンス同好会
小用さん
 

入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか。

高専を知る前は普通科の高校に進学して就職できればいいなと考えていました。
中学生の頃、仲の良かった友人のお父様からのお話で「高専」という学校があることを知りました。そのお父様のお勤め先では多くの高専卒業生が即戦力になっているということを聞き、高専に進学して就職できれば、安定した生活を送ることができると思い、高専進学を考え始めました。
中学校の担任の先生に相談したら、自宅からも通いやすい産技高専を勧められたことがきっかけで産技高専の受検を決めました。
 

他に高専受検を決めた理由はありますか。

元々、ゲームをすることが好きで、プログラマーやエンジニアの仕事に興味があったので、専門的にプログラミングを学べる高専の受検を決めました。
 

産技高専に入学することを決めた理由は何ですか。

専門的な勉強ができるということと通いやすかったという点ももちろんですが、一番の決め手は就職率の高さと学費の安さでした。
私には妹が2人いるのですが、経済的な理由で夢や進学を諦めてほしくなかったので、高校を選ぶ段階で大学や専門学校への進学を考えていませんでした。
産技高専は学費も抑えられるし、就職率も高いので入学することを決めました。
 

入学したら何をしたいと思っていましたか。

プログラミングを勉強したいと思っていました。しかし、意気込んで入学したものの直感で動くタイプの私には理論的な思考がベースであるプログラミングはあまり向いていないかも・・・と感じ、プログラミングを究めることは諦めてしまいました。
他には自由な校風なので、染髪やピアスなどのおしゃれを楽しんだり、アルバイトを始めようと考えていました。
 

どのコースもプログラミングや専門的な理系科目を学びますが、勉強は大変でしたか。

予想以上に大変でした。中学校まではある程度勉強していればテストもできていたのですが、入学して勉強しているうちに今までのやり方ではダメだ!と感じ、友人や先輩、先生を頼って必死に勉強しました。たくさんの人の力を借りながら、無事5年生まで進級することができました。
 

入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか。

大学のように自分で講義を選んで時間割を組んだりと、勉強面でももう少し自由な学校をイメージしていたのでギャップはありました。
実際は、高校と大学の間という表現がぴったりだと思います。
 

女性で高専に入学することに不安はありませんでしたか。

ほとんどありませんでした。元々、女子同士のグループで過ごすのが苦手で一人で行動することが多かったので、男子が多い高専はとても過ごしやすいです。
 

入学後も特に不安に思うことはなかったですか。

不安に思うことはなかったですが、2年生のコース選択でクラスに女子が私だけと分かった時は驚きました。現在もクラスに女子は私一人ですが、不安はありません。
分け隔てなく接してくれるクラスメイトには本当に感謝しています。
所属しているダンス同好会や文化祭実行委員会で女子学生と関わる機会があるので、全然寂しくないです。
 

中学生の頃はどんな中学生でしたか。

小学生の頃から金管バンドをやっていたので、中学校でも吹奏楽部に所属し、学外では地域の同世代でバンド活動をしていました。
成績の上下は激しかったですが、それなりにできた方だと思います。
目立つことが好きだったので、毎年、合唱コンクールの指揮者を担当したり、様々なことにチャレンジしていました。
 

産技高専の校風はどんな感じですか。

とにかく自由です。服装も髪型も自由ですし、授業を受けるスタイルも人それぞれです。
皆、自分が理解しやすいように工夫して授業を受けています。
 

自由な校風で良かったと思うことはありますか。

中学校の頃もあまり制服が好きではなくて、「みんなと同じ」「周りに合わせる」ということがあまり得意ではありませんでした。
産技高専では好きな服を着たり、メイクをして通学できるのでとても楽しいです。おしゃれが好きな自分には最高な校風です。
 

産技高専での生活を振り返って、一番嬉しかったこと、楽しかったことを教えてください。

高専祭実行委員会の活動です。1年生からずっと実行委員をやってきました。大変なこともたくさんありましたが、他学年とも関わることができ、委員会メンバーみんなで協力しながら楽しくやり切れました。1年生の頃は、実行委員長をやっていた4年生がとても大人に見え、いつかこうなりたいと憧れていました。私も4年生で実行委員長を勤めましたが、コロナ禍でのオンライン開催ということで、今までの先輩からの教えが通じない場面も多く、本当に大変でした。想像以上に忙しく、辛いことも多かったですが、全て自分の糧となっています。

本科5年制 ロボット工学コース 小用さん

これは1年生から3年生の時の高専祭のパンフレットです。特に3年生の時のパンフレット(左の水色のもの)はほとんど私が作ったのでとても思い入れがあります。
企画担当をしていたので本来はパンフレット作成は担当しない予定だったのですが、人員不足のため、企画担当と副委員長の仕事と並行しながらレイアウト等の作業を行いました。
当時は忙しすぎて目が回りそうでしたが、とても良い思い出です。
 

産技高専での生活を振り返って、一番つらかったこと、悔しかったことを教えてください。

学内・学外ともに様々な活動やアルバイトをしていたので、一日があっという間で気づいたらレポート提出前日!ということが多々あり・・・。
徹夜して完成させることが多かったのがつらかったですね(笑)。
 

2年次のコース選択は難しかったですか。
また、ロボット工学コースに決めた理由を教えてください。

入学当初は情報通信工学コースを希望していたのですが、入学後、あまり自分には向いていないかも感じ、どのコースを選ぶかずっと悩んでいました。
学ぶ分野を絞りすぎてしまうと自分に合わなかった時に辛くなってしまうと思い、幅広い分野を学べるロボット工学コースを選択しました。
進路希望も曖昧だったので、ロボット工学コースで幅広く学んでみて、進みたい道を見つけようと考えました。
 

ロボット工学コースにはどのような特徴がありますか。

他のコースに比べると専門分野を広く浅く学べるというイメージがあります。もちろん専門科目なので簡単というわけではありませんが、苦手な分野があっても、得意な分野でカバーできるので、私のように苦手分野がある学生ややりたい分野が定まっていない学生にはおすすめです。
また、プライベートでも何かに熱中している学生が多いように感じます。常にPCを抱えてCADをいじってロボットを設計している子がいたり、車やバイクが好きで週末はドライブやツーリングに出かけている子がいたりと個性豊かです。教室は常に賑やかですね(笑)。
 

ロボット工学コースに所属して良かったこと、悪かったことを教えてください。

レポートや課題に拘束される時間が、他コースに比べて少なかったように感じます。
自分がやりたかった別の分野の勉強や趣味の時間が取れ、プライベートも充実していました。悪かったことはほとんどありません。
 

面白い授業やおすすめの授業を教えてください。

一番楽しかった授業は2年生の時に行ったEV3というプログラミングできるレゴを使った実習です。レゴブロックで機構を作り、それを動かすために簡易的なプログラミングを組みました。最終的にはライントレースという地面に引かれた線上を自動で走行する車型のロボットを作りました。
本体の形やプログラムは一人ひとり異なるので、走る速度や線を感知する精度が異なります。何度も機構やプログラムの修正を重ね、成功した時はとても達成感がありました。
 

先生の指導は丁寧だと思いますか。

先生によって授業スタイルは様々なので、やはり相性の良し悪しは少なからずあると思いますが、分からないところは質問をすれば、分かるまでじっくり教えてくれます。
授業だけでは理解できないことも多いので、一度自宅で頭の整理をして、分からないところを質問するようにしています。

研究内容はどのようなものですか。

音楽が好きなので音で発電できないかと考え、音を活用したエネルギーハーべスティングを研究しています。エネルギーハーべスティングとは、光や熱など身の回りに存在する従来利用されることのなかった微小なエネルギーで発電する技術です。私は、会話や環境音などの音の振動から効率よく発電する機構を作る研究をしています。
 

音から発電するというのはどんな仕組みで発電できるのですか。

スピーカーと逆の原理を利用しています。スピーカーが音を出す時には、スピーカー内の磁石やコイルが関係してスピーカーの外側についているコーンを振動させることで音を出します。私の研究は、外部からの会話や環境音でコーンを振動させることによりスピーカー内部で発電させるという仕組みです。
 

就職を進路として選んだ理由は何ですか。

4年間、ロボット工学を専攻し学んできましたが、自分にはあまり向いていないと感じたことが一番の理由です。いくつかアルバイトを経験し、接客を通して、人と関わることがとても楽しく、やりがいを感じることができたので、小売業やサービス業を中心に就職活動を行い、希望の就職先に内定をいただくことができました。
 

就職先でやりたいことは何ですか。

全く知らない世界に飛び込むことになるので、知識をたくさん身に付けて戦力になれるよう頑張りたいと思います。
以前から経営に興味があり、現在も資格取得の勉強をしているので、就職しても勉強は続けていきたいです。

本科5年 情報通信工学コース 小用さん
 

後輩や高専を志望する生徒へメッセージをお願いします。

高専に入学して、若い頃から工学分野を専門的に勉強できることはとても良いことかもしれませんが、自分のやりたいことに迷いがあるのなら、普通科の高校で勉強し、大学入学までにやりたいことや勉強したい分野を見つけても遅くないと思います。高専は就職率がとても高く魅力でもありますが、進路の分野も限られてしまうので、後悔のないよう、よく考えて決断してください。
高専で学びたいことがあるなら、女子が少ないからという理由で諦めるのはもったいないと思います。
クラスに女子が一人でもなんとかなります! 楽しいこともたくさんあるので、不安かもしれませんが、一歩踏み出してみて下さい!!
 
あなたにとって産技高専とは?

「自由」

学業、部活業、委員会、アルバイト、学外での活動
自分の好きなことを頑張れる学校です。
 


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