令和元年度 山口さんインタビュー

あなたにとって産技高専とは?憧れに近づいた場所

5年 ロボット工学コース 荒川キャンパス
山口さん
ロボット研究同好会所属

 

入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか

産技高専について知ったのは中学一年生くらいでした。小学校の低学年くらいからNHKで高専ロボコン※1を見ていたので「高専」っていうものがあるのは知っていました。その時はまだ高専に行きたいとは考えていなかったけど、ロボットを作ったり、動かしたりするのは楽しそうだなと思っていました。

※1 高専ロボコン・・・NHK等が主催するアイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト。

 

産技高専に入学を決めた理由は何ですか

産技高専が主催していた中学生ロボコンに出て、その時に話したロボット研究同好会の先輩がとてもかっこよくて産技高専に入りたいと思いました。普通高校に進学することも考えてはいたけど、ロボットを自分で作れるのは高専しかないのでここを選びました。

 

入学したら何をしたいと思っていましたか

入学したら自分でロボットを作りたいと思っていたので「ロボット研究同好会に入って、高専ロボコンに出る!」と決めていました。

 

実際にロボット研究同好会に入ってみてどうでしたか

都立産業技術高専 学生インタビュー:ロボット工学コース 山口さん

1年生の頃は先輩に教えられながら一生懸命勉強しました。2年生で初めてロボットのデザイン・設計をして、その時に作ったロボットに一番思い入れがあります(ページ上部の写真で山口さんの横に写っているロボット)。作っては失敗の繰り返しで、すごく苦労したし、心が折れそうになったこともたくさんありました。初めて「ものづくり」に本格的に挑戦してたくさんの壁にぶつかりました。でも自分がデザインしたロボットで全国大会に行けたことがとても嬉しかったです。

 

高専生活で一番嬉しかったこと何ですか

一番嬉しかったことは、4年生の時に出場した高専ロボコンの関東地区大会で準優勝して全国大会に出れたことです。部員も少なくて大変だったけど、みんなで楽しくやって結果もちゃんと出せて本当に嬉しかったです。

 

高専生活で一番つらかったこと何ですか

一番辛かったことは、2年生の時に出場した高専ロボコンの全国大会初戦で負けてしまい、3年生での大会は絶対に勝ち進む!!とみんなで頑張ってきたけど、地区大会の2回戦目で負けてしまったことです。目標にしていた全国大会にも行けなかったし、半年間一生懸命、大会に向けて活動してきたのにたったの6分間しか大会本番でロボットを動かせなかったのが本当に悔しかったです。

 

入学して、入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか

ものづくりが好きな人ばかりが集まる学校だと思っていたけど意外とそうでもなかったですね。ロボット好きのいわゆる機械オタクみたいな人がたくさんいると思ってました。ロボコンをやりたくて産技高専に入ったけど、意外とロボコンのことを知らない人もいて。荒川キャンパスだと飛行機のエンジン音を聞くだけでどの機体か分かるくらいの飛行機オタクももちろんいますが、全く知らない人もいるのは意外でした。もっとロボットや飛行機が好きな人に産技高専に来てほしいですね。

 

校風はどんな感じか教えてください

都立産業技術高専 学生インタビュー:ロボット工学コース 山口さん

何もかもが自由です。部活動も強制ではないけれど兼部している人もいれば、部活動はやらずにGCP※2とかを使ってたくさん海外に行っている人もいます。勉強も自ら質問に行かないと取り残されます。何でも挑戦できる環境は整っているので自分次第でどうにでもできます。色んなことに挑戦したい人にはぴったりな校風です。

※2 GCP・・・グローバル・コミュニケーション・プログラムの略称。公立大学法人首都大学東京の2大学1高専(首都大学東京・産業技術大学院大学・産技高専)の学生がチームを組み、海外の同年代学生や国内外の企業等の協力を得て、グローバルビジネスに関する課題に取り組むプログラム。(詳細はこちら)

 

先生の指導は丁寧だと思いますか

授業で先生の説明を聞いているだけではレポートの考察を書けるレベルまでは理解できないことも多いです。質問に行くと、担当の先生はもちろんですが、その授業の担当の先生ではなくても分かるまでとことん教えてもらえます。

 

どんな研究をしていますか

不整地でのロボットの移動機構の開発を行い、レスキューロボットへの応用を目指しています。レスキューロボコン※3に参加して研究成果の確認をしています。すでに作られたロボットを使って研究する研究室が多い中、僕の所属する堀 滋樹准教授の研究室では自分でロボットが作れます。今年は4年ぶりにレスキューロボコンの予選を通過することができました。

※3 レスキューロボコン・・・レスキューロボットコンテスト実行委員会が主催するロボットコンテスト

 

就職を進路として選んだ理由は何ですか

産技高専で学んだ内容を活かして生活に関わるものを開発したいと思ったからです。就職先は電車の網棚や新幹線の床材を作る会社への就職が決まりました。ロボットからは離れてしまうけれど、1から自分で開発できる会社だったのでここに決めました。産技高専の先輩もこの会社で開発設計をしています。自分も新製品の開発に携わりたいです。

 

産技高専での生活で思い入れのあるものは何ですか

都立産業技術高専 学生インタビュー:ロボット工学コース 山口さん

入学した時に買ったPCです。ずっとこのPCで設計とかをしてきました。5年間を一緒に戦ってきた相棒ですね。ここに入っているCADソフトにロボコンとか高専生活の酸いも甘いも全てが詰まっています。

 

後輩や高専を志望する方へのメッセージをお願いします

「ものづくり」に興味がある人はどんどん産技高専に入ってほしいですね。普通高校では声を大にして「これやりたい!」って言える空気があまりないけど、産技高専はそれができます。自分の興味があることが分からないなら、積極的にいろんなことに挑戦しないと興味のあることは発見できないと思います。自分には無理と思っても勇気をもって産技高専に飛び込んできてください!

 

あなたにとって「産技高専」とは?

「夢をかなえた場所」

中学生の頃の自分には無理だと思っていた「自分でロボットをつくる」ことを産技高専で叶えることができました。中学生の頃の自分が憧れていた人に今、自分がなれています。産技高専は無限に夢を叶えられる場所です。

 

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