令和元年度 佐藤さんインタビュー

あなたにとって産技高専とは?夢をかなえるための場所

5年 航空宇宙工学コース 荒川キャンパス
佐藤さん
宇宙科学研究部

 

入学前に産技高専を知ったきっかけは何でしたか

小さいころから宇宙に関することが好きで、親に天文部がある高校に行きたいと相談したことがきっかけです。その時に親から衛星を作っている学校があると紹介されたのが産技高専でした。

 

産技高専を選んだ理由は何ですか

荒川キャンパスの高専祭※1に遊びに来た時に先生と学生の距離が近くて雰囲気がとても良かったからです。色んな学校を見てきましたが、学生もみんな楽しそうで雰囲気が一番自分に合っていると思い、産技高専を選びました。

※1 高専祭・・・荒川キャンパスで行われる本校の文化祭。品川キャンパスの文化祭は「産技祭」と呼ぶ。

 

入学したら何をしたいと思っていましたか

宇宙科学研究部に入って衛星の開発がしたいと思っていました。衛星がなければ宇宙に関する開発は進められないことを知って増々興味を持ちました。中学生の頃から、専門誌を買ったり、科学館に行ったりしてロケットや衛星について勉強していました。

 

宇宙科学研究部は航空宇宙工学コース所属の学生が多いですか

都立産業技術高専 学生インタビュー:ロボット工学コース 佐藤さん

航空宇宙工学コース所属の学生ばかりではないです。どのコースに所属していても特に支障はないのでコース関係なく活動できます。元々、衛星開発がやりたくて入部してくる人ももちろんいますが、よく分からないけど面白そうだから入部したという人も多いです。

宇宙科学研究部での活動は楽しいですか

とても楽しいです。衛星を開発するには、航空宇宙系の知識だけではなく数学や物理学、プログラミングなどの知識も必要です。自分が所属しているコース外の知識も必要なので、部員みんなで協力して教え合いながら勉強しています。
学校の勉強が大変な時も部活に行くとリフレッシュできます。授業で学んだことが部活動にも活かせるし、授業で分からなかったことも部活動中に「そういうことか!!」とひらめいたこともありました。

 

入学して、入学前に描いていた産技高専像とギャップはありましたか

出身の中学校は校則がとても厳しくて、産技高専は自由すぎてびっくりしましたね。笑
服装も普通高校は制服があるところがほとんどですが、産技高専は服装も自由なのでとても楽です。私服の人もいれば市販の制服の人もいて、服装や髪、アクセサリーも自由なので、ルールに縛られなくてとてもいいです。
先生も「教授」とか「准教授」なので、きっとすごく偉い人で話しかけるのも身構えるんだろうなって思っていたけど全然そんなことなかったです。先生もみんなフレンドリーで楽しいです。

 

高専は女子が少ないですが困ったことはありましたか

男女比率は大体9:1~7:3ぐらいですね。クラス全体で仲が良いので女子が少なくて寂しいことはあまりないです。体育も男子と一緒ですが、先生も男子も女子を気遣ってくれるので、嫌だなとか不便だなと思うことはほとんどないですね。

 

2年次のコース選択は難しかったですか

都立産業技術高専 学生インタビュー:ロボット工学コース 佐藤さん

私は元々、航空宇宙工学について学びたくて産技高専に入ったので、迷いなく航空宇宙工学コースを選びました。ただ、定員があって成績が良い人から希望のコースに入れるので、学力面では希望通りにコース選択できるか不安はありました。

 

「航空宇宙工学コース」に所属して良かったこと、悪かったことはありますか

良かったことは、実際に現場で働いていた先生が多く事故や実際の現場の話を聞く事の出来る臨場感のある授業が受講できた事です。国立大学並みの研究施設があって、産技高専の航空宇宙工学コースでしか学べないことがたくさんあります。就職も大手の会社に入りやすいです。
悪かったことは、授業のラインナップが低学年の内は航空工学系の方が比較的多いことです。個人的には宇宙工学にも興味があったので少し物足りない感じはしました。

 

面白い授業やおすすめの授業はありますか

レポートは大変ですが、実験実習がとても楽しいです。科学技術展示館※2にある飛行機を使って実際に航空機について学んだり、他の実験室で本物の航空機用のエンジンを動かす実験が面白かったです。夏場の作業着での実習はすっごく暑くて大変ですが。笑 詳しい友達が実習中に豆知識を教えてくれたりします。先生が二人いるみたいで面白かったです。こんな光景も高専ならではではないかなと思います。

※2 科学技術展示館・・・都立航空工業高等専門学校から教材として使用されてきた飛行機、ヘリコプター、航空用エンジンなどの実物など、教育的、歴史的に価値がある各種工学機器類を展示・保存しています。(詳細はこちら)

 

どんな研究をしていますか

砂糖を原料にした燃料を使用するハイブリットロケットの開発をしています。砂糖は持っている熱量が高いので、その熱量を利用したいと考えています。燃料を作成した時の条件によって結果にムラが出てしまったりするのが難しく試行錯誤しながら頑張っているところです。

 

就職を進路として選んだ理由は何ですか

1年生の頃は大学に進学したいと考えていましたが、先生から大学に行くより高専からの方が就職しやすいと聞いて、就職を選びました。航空宇宙系の会社でロケットや人工衛星の試験ができる会社に行きたいと思っています。

 

産技高専での生活で思い入れのあるものは何ですか

都立産業技術高専 学生インタビュー:ロボット工学コース 佐藤さん

4年生の時にゼミで作ったペットボトルロケットです。頭で考えるのではなく、実際に手を動かして考えてみた方が良いと先生にアドバイスをもらって作りました。このロケットを使って、どうすれば飛びやすくなるか改良を重ねました。中学生向けの公開講座でもペットボトルロケットがさらに良く飛ぶようにアドバイスしました。水の量によって飛びやすさが変わる理論を中学生でも分かるように説明するのはとても難しかったです。

 

後輩や産技高専を志望する方へのメッセージをお願いします

一般教養だけでなく、専門的なことをより実践的に学べるのが産技高専です。
高専は本当に自由、やりことは何でもできます。だからこそ全てが自分次第、努力を続けることがとっても大切です。

 

あなたにとって「産技高専」とは?

「夢を叶えるための場所」

先生も設備も夢を叶えるための環境は整っています。自分自身で追求していけばやりたいことは何でも叶えられます。在学中だけでなく、社会に出て叶えたい夢のためにも知識や技術を習得できます。夢を叶えるには最高の環境です。

 

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